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歴史とロマンあふれる開会式

 

「天人合一」の境地

黒い衣装を身につけた数人のダンサーが、長さ147メートル、幅27メートルの白い紙の上を飛び回り、その肢体で曲線を描いていく。紙の上には、太陽と山川の輪郭が描かれた。続いて、真っ白な衣装を身につけた2008人の男性が、紙を中心にして円陣を組んだ。そして、紙の周りに、流水や高山、花が咲いたり鳥が歌ったりしている場面を順々につくり出し、太極拳も披露した。

ダンサーたちは画仙紙の上で舞いながら太陽と山川の輪郭を描き、洒脱、飄逸の伝統的な「写意」の手法を表現した


中国武術である太極拳は、「動静結合」「剛柔相済」を重んずる。陰陽の調和を強調する道家の太極理論に基づいて、体は意の動きにともない、意は心から生まれることを大切にする。太極拳における手足や体の動きは、一つひとつが円を描いているようである。これは、人と環境の高度な協調の追求であり、古代中国の「天人合一」の理念とはからずも一致する。

「天人合一」とは、人間と自然との調和、融合である。古代、この理念は中国の農耕や水利、建築などの生産活動の中に貫かれており、芸術、医学、政治などの分野にまで及んでいた。古代哲学によると、「天人合一」は人間が追求する最高の精神境地であり、人間は自然の法則にしたがって生産し、生活し、自然から与えられた精神的な余裕を楽しむものである。今日でも、人間は発展と環境保護のバランスを追い求めている。これはある意味で、古人の哲学思想が続いている現われだといえるだろう。

外側が丸形で内側が四角の太極の陣は、中国の「天人合一」の哲学理念を表している


次に、かわいらしい子どもたちが登場し、太陽にはスマイルを、山川には青と緑の色を加えた。しかし、この大きな山水画はまだ完成ではない。10000を超える各国の選手たちは、入場の際に必ずこの絵の上を通ることになる。彼らの足跡がしるされることでこの絵は完成するのだ。

出演者と選手たちとがいっしょになって完成した山水画は、開会式の初めから終わりまでの基調となり、「同じ世界 同じ夢」という北京五輪のテーマを表した


この絵は、微細な描写をせず、情趣の表現に重きをおくという中国の伝統的な「写意」の手法でつくられた。世界各国の選手たちとともに完成したこの絵は、世界に向けて「人類の生存と発展は自然にかかっている。全人類は心を1つにして自然を守らなければならない」と呼びかけている。北京五輪が提唱する「緑色五輪」の理念はまさに、古代の「天人合一」の思想、現代の環境保護の意識、そしてオリンピック精神に対する、中国の統一的な解釈である。

 

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