改革開放30周年:人々の生活を変えたラジオ・テレビ(1)

 

塔里木(タリム)盆地南東の且末県托乎拉克勒克郷では9月27日午後、農業を営む艾薩江・亜森さん一家は親子三代でテレビの前に座り、宇宙船「神舟七号」のテキ志剛・飛行士による宇宙遊泳の生中継を見ていた。「五星紅旗(中国国旗)が地球を背景に宇宙で揺らめいているのを見てとても誇りに思った」。艾薩江さんの父親で80歳になる亜森・吐爾地さんは感動の声を上げた。

厳しい寒さのモンゴル高原、砂漠の連なる南新疆――30年の急速な発展を経て、テレビやラジオは中国大地の隅々にまで普及し、中国人ひとりひとりの生活を変えつつある。テレビの画面やラジオのスピーカーを通じて、人々は外の世界に触れ、中国の改革開放という歴史的過程を目撃している。

▽発展規模で世界トップに

「テレビやラジオがなければ生活はとても味気なくなってしまうでしょう」と、山西省長治県に住む王鵬燕さんは言う。王さん一家と同じようにテレビやラジオの視聴を生活に不可欠な一部と考える中国人家庭は増えつつある。中国のテレビ・ラジオの放送は、その規模と視聴者数がいずれも世界トップにある。

07年末までに、中国のラジオ局は263局、テレビ局は287局に達し、1978年と比べて2.83倍と8.97倍増加した。ラジオ番組の数は2477、テレビ番組の数は1283に達し、1980年と比べて16.62倍と32.08倍増加した。ケーブルテレビの加入世帯数は1億5300万世帯で、世界一となった。

ラジオとテレビの急速な発展を最も深く感じているのは中国9億人の農民たちだろう。大別山の山間部に位置する安徽省金寨県槐樹湾郷に住む王長喜さん一家にとって、6年前のテレビ開通は、「日が出たら働き、日が沈んだら眠る」という生活リズムを大きく変えるできごととなった。「一番好きな番組は、農業技術を紹介する中央テレビ第7チャンネルの番組。有用な知識を得ることができる」。王さんは嬉しそうに語った。

全国の行政村と住民50世帯以上の村落のうち電気の通っている村では現在までに、ラジオとテレビの普及が全面的に実現。中国の農村にテレビ・ラジオの放送を届ける公共サービスシステムはすでに初期的に完成している。

 

「人民網日本語版」2008年10月9日

 

 


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