改革開放30年、人々の物語

 

(1)基本生活を保障

河南省鞏義市康店鎮康北村5組に住む康新渠さん(37歳)は、10年ほど前に多発性脈管炎を患い、治療費10数万元は借金して工面してきた。二人の子供は今、中学生になる。66歳の父親は3級の身体障害者で、母親と康さんが農業で生計を支えてきた。今年7月から、一家5人は一人当たり毎月50元の生活保護費を受けられるようになり、これで一家の基本的な生活は保障された。康さんは「私たち一家は、政府が困難を実際に解決してくれたことに感謝している」と話す。

あるデータによると、今年から全国で農村の最低生活保障制度が始まった。対象者は現在2500万人を超えており、年末には3千万人に達することが予想される。都市部の最低生活保障制度の対象者は約2200万人に上る。こうした制度の実施により、貧困層が基本的な生活を送れるようになった。

(2)就業者が増加

張先令さん(44歳)とその夫はかつて黒竜江省鶴崗鉱務局の関連会社で働いていたが、数年前にリストラされ、その後はアルバイト先を転々とし、安い賃金と不安定な雇用を余儀なくされていた。二人の子供が進学し、高齢の母親は病気になり、暮らし向きは大変厳しかった。だが今年9月、コミュニティの労働保障担当者のサポートを得て、ある公共団体でコミュニティのクリーン・エコ作業員の職を見つけることができた。現在は毎月約300元の固定給のほか、余暇に行うアルバイトの収入もあり、生活は大きく改善された。

あるデータによると、今年は全国で新たに1千万人以上が就職し、都市部の登録失業率は低下する見込みだ。9月末までに、「ゼロ就業家庭」(就業者のいない家庭)84万7千世帯のうち81万世帯では少なくとも世帯構成員の一人が就職した。

(3)「安居」が実現

河南省鄭州市金水区に住む郭継建さん(63歳)は低所得世帯に属するが、今年になって廟李村の約10平方メートルの部屋から、金紫伊苑コミュニティにある政府提供の61平方メートルの格安賃貸住宅に引っ越しした。新しい部屋は2LDKで3階にあり、日当たりがよく、家賃は月額わずか20元だ。おまけに政府が定期的に補修をしてくれるという。郭さんは「狭くて暗い部屋に住んでいたのが、今ではこんなに広々とした明るい部屋になった。政府のおかげだ。中国共産党と政府の素晴らしい政策に心から感謝する」と話す。

あるデータによると、国は2007年、安価な賃貸住宅を整備するための予算として、前年を上回る79億4千万元を計上した。同年6月末現在、全国656都市のうち、586都市で格安賃貸住宅制度が確立された。

(4)年金増額

成都市成華区に住む年金生活者・李茹平さんは、毎月624元だった年金が、今年8月から704元に増えたという。李さんは「1カ月で80元多くもらえれば、毎月の支出もなんとかまかなえる。国は私たち退職者に対し、本当に心を配っている」と話す。

あるデータによると、速報値の統計では、全国の企業退職者の基礎年金額が1カ月当たり平均約90元増加したという。年金は絶えず引き上げられており、企業退職者の場合、1999年の毎月500元未満から2007年は900元以上に増えている。

 

「人民網日本語版」 2008年10月29日

 

 


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