北京の自家用車が3万倍強の増加

1980年、北京の乗用車数はわずか10万台だった。2007年5月26日、この数字は300万台となっている。平均すれば1.46家庭に乗用車が1台である。そのなかで、自家用車は、ほとんどゼロの状態から200万台強となっている。「改革・開放」政策の実施以来、一昔前は考えることさえできなかった車がいまは普通の市民の「日用品」となっている。

1979年9月末、北京の第一号の三層となった建国門立体交差橋が開通した。当時、カメラマンは車が新しい立体交差橋を通過する写真を撮るのに、丸4時間も待ち、それでも4台が通過しただけだった。北京市交通管理局車輌管理センターの数字によると、1980年、北京市の乗用車台数はわずか10万台であり、そのうち自家用車が占める割合はごくわずかだった。1982年、非公式な統計によれば、北京の自家用車はわずか60台だった。

その当時は、自分の車を持つことなど、夢にも考えられないことだった。そのころは、車を買うのが大変なだけでなく、運転するのも大変だった。1988年、自分の第一台目の車となるジープBJ212を買った夏氏の記憶では、給油のためにかなり苦労があった。「当時のガソリンステーションは、ガソリンの配給切符を受け付けるのみで、現金がきかなかった。しかも、ガソリンの配給切符は個人には購入の資格がなかった」

生活レベルの向上につれ、北京の乗用車台数は飛躍的に上昇した。1990年から1992年まで、毎年5万台ずつ増加した。1992年から96年にかけては毎年10万台ずつ増加した。1996年から現在にかけては毎年20万から30万台増加した。1997年2月、北京の乗用車台数は、100万台を突破。2003年8月には200万台に到達している。

現在、北京には大小の乗用車販売店が数多くあり、一歩足を踏み入れると、専門の係がにこやかに説明してくれる。現在、北京市民は、一日平均1000台の乗用車を購入している。巨大な乗用車の需要は、北京の自動車産業の発展を促している。

北京福田(FOTON)、北京ジープに続き、北京現代、北京ベンツも北京に拠点を設けている。2008年2月22日、北京現代は、生産開始63ヶ月目にして100万台目を生産、国内において、100万台を超えるまでに要した時間が最も短い企業となっている。

2008年の第10回北京国際自動車博覧会では、2100社の国内外の企業、890種の新車が参加し、来場者は68万人にのぼる。

わずか4年で、北京の乗用車数は、200万台から300万台となり、平均1.46家庭が1台を所有している。最新の統計では、2008年の北京の小型自家用車数はすでに200万台に達している。統計の始まった28年の間に、北京の自家用車数は、3.33万倍増加した。

望むことさえありえなかった乗用車は、いま庶民の暮らしのなかに入り、日用品となっている。出社、退社に自家用車を使う勤め人は多く、会社によっては、立体駐車場を設けている。鉄道駅、空港で人を迎える乗用車の数は、タクシーを超えている。週末や休日ともなれば、郊外でのレジャーを楽しむ自家用車は数多い。

北京はマイカー時代に突入し、クルマは普通の人々の生活に入り、ライフスタイルを変え、生活のクオリティを上昇させ、「改革・開放」がもたらした巨大な変化を感じさせる。

 

人民中国インターネット版 2008年12月16日

 

 


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