愛知万博で得た世界の輪、上海でも  
 

文・写真 岡田紘幸

2009年3月、「日本と中国、若者の未来の架け橋へ」をテーマに、日中国際親善協会中部支部という団体を立ち上げました。本部は東京に置き、中部の愛称は「チャイナル!日本」にしました。2010年の上海万博を迎えるため、「チャイナル!日本」は、今年、「上海万博にエールを!」を合言葉に、交流会や勉強会などいろんな企画を行っています。

今回は愛知万博の会期中にはゴンドラ(移動する際の乗り物)案内のアルバイトをずっと経験した愛知県立大4年・和田恵理子さんに話を聞いてみました。

愛知県立大4年・和田恵理子さ
岡田:初めて会ったのは、イベントの打ち合わせでしたね。

和田:はい、それは今春ですね。私が手を挙げて始めた夏開催の「社会起業支援サミット2009in愛知」の打ち合わせでした。私の活動のきっかけは、昨年は東京のみで行われ、今年は他の地域でも行う話があった時、SNSを通じて誘いを受けたのです。そのいきさつを話したら長くなるので、割愛しますが。社会起業のあり方や熱い思いを共有できました。初めてイベントの主催経験をしたので、当時は不安ばかりでした。今となっては有り難い経験で、今も一緒に活動した仲間や起業家のつながりは続いています。

岡田:話は変わりますが、愛知万博の期間は会場内でアルバイトをしていたとか。

和田:そうなんです。大学2年生になった頃でしたね。会場内ゴンドラのお客さん整理や案内のアルバイトです。私は夜間生なので、朝から働いて夕方から授業へ行きました。幸いにも、大学と長久手(愛知県長久手町)の万博会場がすぐそばなので便利でした。土日は夜も働いて、いろんなお客さんと話をするのが楽しいから、万博会期中はほぼ毎日シフトに入っていましたよ。

岡田:当時の印象深いエピソードはありますか?

和田:その日の全館閉館後に、たまにパビリオン(博覧会の展示館)貸し切りで行われた内輪の交流パーティですね。「今日はアメリカ館であるみたいよ」と口コミで広がってきました。夜遅くまでやっていました、しかも飲食タダ(笑)。万博バイトの特権もあって、楽しかったですね。

岡田:来年は上海万博です。行ってみたいと思いますか?

和田:行きたいです。愛知万博の一体感というか、とにかく面白かったので、もう1回体感したいですね。ただ、中国へは一度も行ったことがなく、万博についても何があるかは把握できていません…。ホームページ等でなかなか確認する機会もないので、上海万博の魅力を愛知でも是非いろんな媒体で伝えてほしいです。当時の愛知万博の頃のように、今では来年に名古屋で開催される「生物多様性条約第10回目締約国会議(COP10)」のように、どんどん宣伝してほしいです。チラシやポスターも見ないので。

岡田:貴重な意見もありがとう。ぜひ来年は、一緒に万博へ行きましょう。

岡田感想

「万博は世界が凝縮されていて、国際交流を身近に感じた。自分がそういう場を求めていたので、いい機会だった」と語る和田さん。よくパビリオンやイベントの話題は取り上げられますが、万博は“多くの人の交流チャンスでもある”ことを再認識しました。

和田恵理子略歴

高校の時から国際交流に関心を示し、愛知県立大学外国語学部英米学科(夜間部)に進学。大学2年次、留学の資金稼ぎの目的もあり、万博アルバイトに挑戦。その後は1年間にわたるアメリカ留学など、今年は「社会起業支援サミット2009 in 愛知」の代表を務めた。現在4年生。

 

人民中国インターネット版 2009年11月17日

 

 
 
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