万博の成功も願い、春節イベント開催!  
 

文・岡田紘幸

2009年3月、「日本と中国、若者の未来の架け橋へ」をテーマに、日中国際親善協会中部支部という団体を立ち上げました。本部は東京に置き、中部の愛称は「チャイナル!日本」にしました。2010年の上海万博を迎えるため、「チャイナル!日本」は「上海万博にエールを!」を合言葉に、交流会や勉強会などいろんな企画を行っています。

「中国は興味深い国」と語る岸本桐葉さん

今回は今年2月に「春節イベント」を行うJICA中部へ。縁をもらい、私たち団体はサポートすることになりました。イベント担当者であり、2001年には2年間の青年海外協力隊として中国派遣された岸本桐葉さんに、当時の経験や中国への思いなどを聞きました。

岡田:中国派遣された青年海外協力隊の話を聞かせてください。

岸本:当時、幼稚園に勤務しながら、近い将来は海外で、特に島国の支援活動をしたいと考え、青年海外協力隊の試験勉強し、受験しました。トンガなど、島を中心に派遣先希望を出していたのですが、決まったのが大陸・中国でしたね。

派遣先は、湖北省の黄岡。地域では初の派遣日本人でした。その頃、黄岡では幼児教育に力を入れていて、教育熱心。2年間の勤務で、日本の心の教育「情操教育」の手法を幼稚園教諭の立場で教えに行きました。とはいえ、中国とは今まで縁のなかった私は、派遣前は中国語が全くできません。75日間は1日5時間ほどの国内訓練、ピンインから勉強を始めました。さらに1週間の現地訓練を行い、現場へ。普段は通訳がいないので、言語能力がまだまだ足りなく、通じない時は伝える難しさを感じました。 

岡田:愛知万博の思い出はありますか?

岸本:母は年間パスポートを買って、気軽に行っていました。私は日本で中国関連の仕事をしていたため、なかなか行けず…。2回足を運び、1回は夜に行きました。ブルガリア館のバラ壁画はきれいで、印象的でした。会場にいるだけで楽しかった、のを覚えています。

岡田:上海万博にメッセージがあればお願いします。

岸本:ぜひ成功してもらいたいですね。中国では今回初の万博ですし、本当にできるかどうか…中国に滞在して感じた心配な面もありますが、きっと乗り越えるでしょう。「とてもよかった」と言ってもらえるような形になること願い、期待しています。仕事の休みがもらえたら、行きたいですね。今振り返ると、中国は興味深い。国としては理解しにくい面もありますが、違うからこそまた面白いですね。

2009年6月にオープンした「JICA中部 なごや地球ひろば」、名古屋市中村区で

岡田:ありがとうございました。

イベント開催

▽中国の祭(春節)を体験してみよう! 中国獅子舞踊り・中国ゴマ・二胡の演奏・太極拳など、見たり聞いたり体験できます。当団体も協力。2010年2月13日12時~16時まで。

▽活気あふれる中国。北京オリンピック、今年の上海万博と世界の注目を集め発展し続けています。また一方では、素朴な生活・風景も。今回、民芸品や中国で活動している青年海外協力隊の写真などを通して紹介します。また、中国の伝統的な春節の写真も展示。期間は2010年2月9日~14日まで。

JICA(ジャイカ)とは独立行政法人「国際協力機構」の通称。英名「Japan International Cooperation Agency」の略。開発途上国の社会・経済の開発を支援するため…政府をはじめ、国際機関、NGO、民間企業などさまざまな組織や団体の行う経済協力のうち、政府が開発途上国に行う資金や技術の協力を政府開発援助(ODA)といい、JICAはODAの中でも技術協力事業の実施を担っている機関。

岸本桐葉略歴

愛知県長久手町出身。県内の大学卒業後、名古屋市内の幼稚園で3年間勤務。その間、青年海外協力隊に応募し合格。中国へ幼稚園教諭として2年間、現地の指導に当たる。帰国後はいくつかの会社・団体を経て、2009年2月よりJICA職員に。現在は「JICA中部 なごや地球ひろば」事業担当。

 

人民中国インターネット版 2010年1月19日

 

 
 
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