建設中の広西チワン(壮)族自治区

 

防城港紅沙原子力発電プロジェクト

文・写真=王焱

 

(写真は、2009年12月28日に工事現場で撮影)

広西チワン(壮)族自治区は、エネルギー産出量が乏しいエリアに属し、石炭は常に他省からの長距離輸送に依る。けれど、幸いなことに広西は水力資源に富み、水力発電を電力供給の主力としている。2008年、広西エリア内の発電設備容量は、2424万キロワットであり、うち水力発電は、1400万キロワットを占める。

広西北部湾経済区の開発と広西の経済発展につれ、電力需要は日増しに増大している。また水力発電は、水の多い期には、電力が過剰になり、水が枯れる時期には、電力が不足する問題がある。世界の先進国の電力供給状況からすると、原子力発電は平均約20%、対して中国は現在1.8%であり、その発展への潜在力は大きい。ゆえに広西は、原子力発電を積極的に発展させ、水力、火力発電を補う決定をしている。

広西の防城港原子力発電所は、同自治区の防城港市港口区光坡鎮紅沙村にあり、現在、中国西部地区で唯一の計画建設による原子力発電所である。同計画は、2008年に始動し、中国広東原子力発電集団公司と広西投資集団公司の共同出資建設であり、広西防城港原子力有限公司により実際の建設と運営が営まれる。国家発展・改革委員会の回答によれば、同計画では、6基の百万キロワットクラスの原子力発電プラントが建設され、総投資額は、700億元に近く、敷地面積は110ヘクタール、海域は200ヘクタールである。建設始動後、年間生産値は、50億元にのぼる。

計画の第一期では、2基の百万キロワットの原子力発電プラントが建設され、その工程では、中国の自主ブランドである先進型圧水堆原子力発電技術が採用される。計画では、2014年8月、同発電設備の第一基プラントが発電を開始し、広西のエネルギー構造の改善に重要な作用をもたらす予定である。

 

人民中国インターネット版 2009年1月19日

 

 


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