変貌する美しい「羌(チャン)族の谷」

 

文・写真 段非平

 

龍渓郷に鍵を渡す阮日生・湛江市市長

四川省汶川県の西北に位置する龍渓郷は、典型的な羌(チャン)族の居住地の一つであり、全郷の98%の人口がチャン族である。この地域は、釈比文化(チャン族独特の宗教文化)の継承地であり、最後の「チャン族の谷」とも称えられる。2010年1月23日、広東省湛江市の龍渓郷に対する対口支援建設に関し(地方政府と地方政府間の1対1の支援)鍵を渡し、プロジェクト全体の管轄を移行する記念式典がチャン族の村で行われた。

式典で「鍋荘舞」を戻る龍渓郷の住民たち

住民たちと共に踊る阮日生・湛江市市長

このたび移行された対口援助建設には、14プロジェクトがある。うち、龍渓郷において唯一の平地の上に建設された龍渓郷公共サービス項目は、医院、避難所、チャン族谷文化活動センターなど11項目の施設が一体となったものであり、それは龍渓郷の治鎮の集中機能を改善している。8級の地震に対する耐震機能、9級の防備設計の龍渓小学校は、支援建設のなかでもっとも安全で、もっとも強固、もっとも安心なプロジェクトである。広東支援建設プロジェクトのなかで、最初に完成し、使用を移行された龍渓郷集鎮給水プロジェクトは、4.2キロメートルのパイプを建設、全郷2000人余りの飲料水問題を解決する。また新しく建設された阿龍路は、かつての道路で発生していた地すべり、山崩れの状況を改善し、内外に土壁を設け、洪水対策を強化し、プロジェクトの質は良好である。

広東省湛江市は、汶川県龍渓郷の対口支援都市であり、2010年1月21日までに、55の支援建設プロジェクトがすでに始工し、39項目がすでに竣工している。広東省湛江市の支援により、当地の人々はすでに新居に入居している。龍渓郷の2000人余りの人々の飲料水問題はすでに全面的に解決し、全郷300人あまりの小学生は、故郷に戻り、授業を受けている。また、援助側はチャン族の文化を非常に重視し、土地の資源と人文的な条件に沿って計画を進め、観光方面の潜在力も積極的に開発している。

チャン族の頭飾りをつけてみる漢族の記者  

広東から式典に参加した阮日生・湛江市市長は、記者に対し、経済危機の影響を受け、湛江市の昨年の財政支出に対する圧力は増大しているが、市政府は困難を克服し、援助建設項目の資金の必要を全額満たしている、と語った。2010年1月21日までに資金は、すでに1億713万元に達し、その資金到達率は、70%である。プロジェクト項目累計完成投資は、8805万元であり、累計支出項目資金は6591万元である。

また、阮日生市長は、2010年には、湛江市はさらに着実な対策をとり、全力をあげて対口工作にあたる。この2年の援助建設により、龍渓郷では、すべての人の住宅、就業、保障が実現されている。

 

人民中国インターネット版 2010年1月25日

 

 

 


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