重要プロジェクト

 

西部大開発戦略の実施以来、中国は、エネルギー、交通、水利、通信などのインフラ建設に対し、大きな力を注いでいる。2000年以来、青蔵鉄道、「西電東送」、「西気東輸」など数十ののぼるプロジェクトが始工している。10年来、一部分のプロジェクトはすでに竣工し、それは西部地区の現状を改善し、当地の人々の経済発展に対し、大きな推進力となっている。

 

西電東送

「西電東送」(西部の電気を東部へ送る)は西部大開発の象徴的な工事の一つ。第10次5カ年計画期間中(01-05年)、北・中・南の3つの送電ラインが形成された。北ラインは内蒙古自治区や陕西省などの華北送電網。中ラインは四川省や重慶市などの華中・華東送電網。南ラインは雲南省や貴州省、広西チワン族自治区などの華南送電網。これにより、さらに設備製造業や電力工事業、建材業などの発展が促されると期待される。

西気東輸

「西気東輸」(西部の天然ガスを東部へ送る)の第1ライン・プロジェクトは2002年7月に着工、04年10月1日に全面稼動した。西は新疆ウイグル自治区タリム油田の輪南(ルンナン)石油・天然ガス田を起点に、陕西や河南、江蘇、上海など9つの省・自治区を貫く全長4200キロ。年間輸送量は120億立方メートルにおよぶ。第2ラインの工事は08年に始まった。11年に全線開通の予定。西の起点・新疆ウイグル自治区ホルゴスから、東は浙江省や上海市、南は広東省や広西チワン族自治区と、14の省・直轄市・自治区を経由し総延長は9102キロに達する。

南水北調

50年代に「南水北調」(南部の水を北部に送る)の構想が提起されて以降、数十年の検討を経て、全体的な枠組みが出来上がった。西北や華北各地の発展の必要に応えるため、長江の上・中・下流から水を送るため、西・中・東の3つのラインを建設するというもの。完成すれば、長江や淮河、黄河、海河と結ばれることになり、水資源に関して「横に4河川・縦に3ライン、南北間の配分、東西間の支援」という総合的な枠組みが形成する。

青藏鉄道

「青藏」(青海・チベット)鉄道は青海省西寧市からチベット自治区ラサ市を結び、全長1956キロ。うち西寧・コルムド区間の814キロは79年に完成、84年から運転を始めた。2期工事のコルムド・ラサ区間の1118キロは、西部大開発で象徴的な工事となった。この鋼鉄の大動脈への投資総額は262億1000万元に達し、06年7月1日に全線開通した。

 

人民中国インターネット版 2010年1月

 

 

 


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