中国やればできる、万博の成功は大丈夫!  
 

文・岡田紘幸

2009年3月、「日本と中国、若者の未来の架け橋へ」をテーマに、日中国際親善協会中部支部という団体を立ち上げました。本部は東京に置き、中部の愛称は「チャイナル!日本」にしました。2010年の上海万博を迎えるため、「チャイナル!日本」は「上海万博にエールを!」を合言葉に、交流会や勉強会などいろんな企画を行っています。

「1つの地域ブランドになった」と語る王立保さん
春節の季節です。2月5日~7日に、今年で4回目となる「名古屋中国春節祭」を栄の広場にて大々的に開催します。その実行委員長の王立保さんに、過去の開催時の苦労や万博への思いなどを聞きました。

岡田:まずは「名古屋中国春節祭」開催の経緯を聞かせてください。

王:2005年に「在名古屋中華人民共和国総領事館」ができた当初、李天然総領事(当時)から提案がありました。それは「日本人との交流や、名古屋における中国人の社会的な安定」を目指したもの。総領事館が名古屋にできるまでは、この地域の華僑・華人はバラバラだったため、「一致団結しないといけない」との危機感から、07年に名古屋中華商会を発足させました。

さらに何を行えばいいか考え、他の華僑・華人の会の人たちを集めて「実行委員会」を設立。寒い時期だからか比較的イベントの少ない2月に、旧正月の「名古屋中国春節祭」を企画しました。領事館の共催のもと、すべて実行委員会の出資で07年に第1回を開催。幸いにも愛知県知事やトヨタ自動車の会長等に来て頂き、マスコミにも大きく取り上げられ、1回目が成功に終わると、2回目の弾みとなりスポンサーが集まり、2年目の開催へ続きました。昨年の第3回は金融危機の大変な時期でしたが、スポンサーに助けて頂くことで無事に開催でき、今回は3回の経験を生かして開催します。

今では中国日本を超えて、アメリカやヨーロッパの総領事が会場へ足を運び、さまざまなメディアにも取り上げてもらっています。日本全国でも例のない、めずらしい、影響力も大きい、よく知られた恒例のイベントになってきました。不景気の中、地域で親密な関係を築けていると確信していますよ。

昨年の第3回「名古屋中国春節祭」の様子(撮影・岡田紘幸)

岡田:なにか愛知万博の思い出はありますか?

王:そうですね…。愛知万博の時は、以前の会社で万博旅行チケットの代理販売をしていました。大事なお客様は、時には会場案内することもありましたね。

第4回「名古屋中国春節祭」のチラシ

岡田:では最後に、上海万博にメッセージはありますか?

王:中国はやればできます。愛知の時とは違い、上海万博は人の数も多く、他にもいろいろと期待していますよ。私は日本から、旅行会社の人間として、多くの日本在住の方に万博へ行ってもらえるように頑張ります。

岡田:ありがとうございました。

イベント開催

近年の名古屋における中国新年の一大祭「名古屋中国春節祭」が名古屋・久屋広場で2月5日から7日まで開催。入場は無料。中国食品・雑貨販売、獅子舞・竜舞・雑技・武術などのステージで春節を祝う。

王立保略歴

中国安徽省出身。中国吉林大学を卒業後、中国国際旅行社に勤務。1996年から日本勤務となり、2000年に名古屋へ。08年に退社し、名古屋国際旅行社の社長となる。07年には名古屋中華商会の会長、昨年開催の第3回「名古屋中国春節祭」から実行委員長も務めている。

 

人民中国インターネット版 2010年2月3日

 

 
 
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