大学卒業生、もっとも必要な場で能力を発揮すべき

雲南省副省長、政治協商委員の高峰さんは、北京などの大都市で近年見られる「アリ族」(高学歴の大学卒業生が、定職を得られず、生活難から都市の郊外に共同生活をする現象)について自己の観点を述べた。「“アリ族”の出現は、大卒生の就職問題に関して、調整が必要なことの表れです。私の知るところでは、私たちの県、郷以下などの地方の行政単位では、教育、医学、工業科学など、高レベルの人材、大学生に対する需要は非常に高いものがあります。けれど、多くの大学生はそこに行きたくないのです。多くの地方政府では、求人しても人材を得ることができません。これは一つの例です。現在の大学生は、自分の就職に関し、望みが非常に高く、大都市に留まりたがり、“アリ族”となり、非常に苦労します。多くの人間が集団で暮らし、大学の寮よりもその条件は下がります。けれど彼らはそれを望み、大都会は彼らによりチャンスを与え、就職に関して期待できると思っています。“アリ族”に関し、未就業の期間、最低賃金保障制度と医療保険制度に組み入れるべきと思います。

この問題の解決にあたり、私が大学生たちにまさに理解してもらいたいのは、人の一生で、もっとも困難な場所、国家がもっとも必要とする場所こそが、その人間を成長させうる場所であることです。私自身も大学卒業後、もっとも基層である農村での仕事に就いています。そして今日があります。そこでこそ自分の能力が発揮できる。

大学生の就業問題に関し、国ではすでに職業実習制度を実施しており、未就職の卒業生は、企業の各種のトレーニングに参加し、自己を鍛え、職業知識を増やしています。同時に、国家の補助と企業が提供する労働収入が得られます。去年、雲南では、2万人あまりの大学生が職業実習に参加しています」(王焱=文・写真)

 

 

人民中国インターネット版 2010年3月4日

 

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