ふるさとの活躍を応援  
 

岡田紘幸=文・写真

作者
開幕後、日本の感覚で言えば、大型連休も終わった。万博会場内でも、始めの一波は過ぎ去り、少しは落ち着いたといった感じであろうか。

開幕当初に、きっと日本人の誰もが足を運ぶであろう…日本館、日本産業館、大阪館へ行った。期待が大きかっただけに、正直な話をすれば、物足りなさも感じたが、やはりぜひとも一度は足を運んで、ご自分の目で確かめてもらいたい。会期中、私も何回か訪れるつもりなので、時々のユニークな情報を提供できればと思っている。

私のふるさと愛知から上海へ。この7・8月には日本館にて「愛知県ウィーク」などが開かれるが、その先駆けとして5月15日・16日の両日にイベントが開催された。2005年の「愛知万博」の成果を継承し発展に向けたメッセージを発信するため、日本館イベントステージを利用して、愛知万博マスコットキャラクターの「モリゾー・キッコロ」が登場するミュージカルが上演されたのだ。

今回は上海に滞在中の当団体に関わる愛知県出身の友人が駆けつけて、レポートしてくれた。

「イベントの知名度は低いようで、開催スケジュールにもなぜか掲載されなかったためか、知った上で来場した人はほとんどいない感じ。客層はおじさんから子供まで幅広く、9割以上は中国人。外国人は皆無だったと思われ、日本人も少なかった」

愛知や日本の魅力をPRする貴重な場だっただけに、やや残念な気持ちのようだ。「ミュージカルは観客に参加してもらうかたちで、ストーリーも良かった。自然に拍手がおこり、親子が一緒に楽しめていた様子。もっと多くの人がイベントの存在を認知していれば、たくさんの親子連れが来てくれたはずなのに」……

7月31日~8月5日まで行われる「愛知県ウィーク」には、私が以前一度取材したことのあるクラウン(道化師)のステージパフォーマンスや、主に東海地域の中高生たちが考えた「地球の未来と世界の平和」宣言などが行われる。

どちらも、愛知万博で活躍し、活動を積み重ねてきた団体ばかり。また、8月6日からは「名古屋市ウィーク」もあるので、開催後に改めて紹介したい。万博の本番はこれから。楽しみは尽きないといった感じだ。

先日、仕事の関係で一時帰国をした。その際、合間にうかがったのは愛知万博時にボランティアを派遣していた団体だ。現在は「上海万博ボランティア協力実行委員会」として新たに組織。愛知ではのべ10万人のボランティアを動かし、今度は「愛知から上海へ」日本人ボランティアを会場に100人派遣することが決まった。2班にわかれ、活動期間は7月24日から8月5日までと8月7日から19日まで。

「愛知万博で始まった市民参加を21世紀のスタンダード(標準)にできれば。ボランティア意識を根付かせたい」と事務局の今尾忠之さんと榊原考佐さんは語る。中国との調整に苦労されたようだが、活動の詳細は追って紹介していく。(つづく)

 

人民中国インターネット版 2010年6月4日

 

 

 
 
人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。
本社:中国北京西城区百万荘大街24号  TEL: (010) 8837-3057(日本語) 6831-3990(中国語) FAX: (010)6831-3850