5月1日に開幕した上海万博であるが、これまでに50日あまりが過ぎた。入場者数は一日平均してなんと数十万人に上った。朝9時の開園でなるべく早く入園するため、人々は前日深夜から会場の外で並んでいた。そして注意してみると、人々はほとんどが折りたたみ式の椅子を持った。

実は、会場のすぐ近くでこの折りたたみ椅子が売られ、値段は一つ10元(日本円で１４０円)ぐらいだった。こうして人々はこの「マイ座席」を持ち歩きながら、上海万博を楽しんでいる。軽くて持ちやすいので、どこへ行っても便利なのが特徴である。そのためか、この椅子は「万博椅子」と呼ばれている。この名はいいですね。手軽に持ち歩ける「万博椅子」は上海万博を楽しみためには「日傘」と「ドリンク」と並ぶ欠かせない秘密兵器となった。

フェリーで会場を移動したり、一休みしたり、入館待ちの行列に並んでいるときでも、どんなときでもこの「万博椅子」を取り出して気楽になれるのである。ある親子は「万博椅子」に座りながら、「どこへ行ってもこの手軽な椅子があれば座って休めるので、『万博椅子』は最高だ」とニコニコ顔で話していった。

「中国国際放送局　日本語部」より  2010年6月25日