エコがキーワード  万博攻略法  
 

 

アクセスの巻

 広大な会場を全部歩いて見て回るのは、疲れるし時間の無駄だ。便利なアクセス情報を手に入れることが非常に重要となる。  

先ず、入場だが、会場には全部で十三カ所のゲートがある。このうち第10〜13ゲートは水上にあるので船で行かなければならず、利用者は多くない。第1〜8ゲートは地上の通常の入り口で、大多数の入場者はこのいずれかのゲートから入場する。因みに、筆者はこの八つのゲートをいずれも使ってみたが、比較的、浦西にある第1〜3ゲートが便利だったかもしれない。   

浦東の第4〜8ゲートは各国のパビリオンに近く、たとえば第4ゲートは日本館、韓国館に行くには便利で、第5ゲートは中国館、第8ゲートはアメリカ館、アフリカ連合館に直結している。早くから入場待ちの列に並ぶつもりなら、これらのゲートを使うのが最適だ。ただ、浦東の各ゲートの共通の悩みは、アクセスが浦西に比べて不便なことだ。地下鉄の駅から遠い上に、タクシー乗り場がなかなか見つからない。帰る人々が集中する時間帯はタクシーを捕まえるのが大変難しい。一日中、会場の中を歩き回り、へとへとになっているだけに、誰しも一刻も早くタクシーに乗って、ホテルに帰りたいのに。  

この問題を解決するには二つの方法がある。一つは最も東の第4ゲートを出て、西向きのタクシーに乗る。もう一つは西端の第8ゲートを出て、東向きのタクシーに乗る。どちらも客待ちのタクシーの長い列の先頭のタクシーに乗れる。このほか、会場内で「九六八二二」に電話して、予約する方法もある。オペレーターは中国語のほかに英語、日本語ができるので、その時いる位置を伝えると、万博タクシーを手配してくれる。料金は一般のタクシー料金と変わらない。リラックスできること請け合いだ。  

いろいろ説明したが、まだ触れていないのが第9ゲートである。実は、記者が一番、推薦したいのがこのゲートだ。このゲートは浦西の馬当路にあり、有名な観光ポイント・新天地から近く、アクセスがいい。それだけでなく、地下鉄9号線の「馬当路」駅との直結が実現したことによって、会場に最も近いゲートになったのだ。また、第9ゲートの安全検査を通過すれば、無料で万博専用地下鉄に乗り、入場することができる。会場内には地下鉄駅が二カ所あり、「盧浦大橋」駅を出ると日本産業館、「世博大道」駅で降りると、左側がアジア各国のパビリオン、右側はヨーロッパ広場で、どちらに行くにしても大変便利だ。  

もし、できるだけ多くのパビリオンを短時間で見たいと思ったら、会場内の交通機関を有効利用するのが体力を消耗しない方法だ。会場内には六カ所の渡し船の船着き場があり、五本の「越江航路」を運航している。十五分くらい待たされることもあるが、黄浦江両岸の風景を堪能できると思えば、どうということはない。ただ、注意しなければならないのは、運行時間は午前九時から午後十一時までとなっているが、時に午前十時から午後十時ということもあるので、必ず乗船前に確認したほうがよい。このほか、会場内には三本のバスがあり、午前九時の開場から午後十二時の閉場まで終日運航している。待ち時間は五分以内で配慮が行き届いている。ただ不便なのは、バス停の表示が目立たないことだ。分からなければ、緑の制服を着たボランティアの人に停留所がどこにあるか尋ねたほうがよい。

食事・飲料水の巻

2005年愛知万博と異なり、上海では弁当持参を奨励し、逆に、飲料水の持ち込みを禁じている。水の持ち込み禁止は、世界的なテロの危険に対処するためで、主催国としてやむを得ない措置だろう。しかし、会場内の各広場の休憩所などに、多数の水飲み場が設置され、コップを持参すればいつでも水が飲めるように配慮されている。

 

食事について言えば、弁当を持って入るのが一番。食べ物を買うために並ばなくてもいいし、環境保護の面でもメリットがある。レストランで食事をするなら、ピークの時間帯を外すのが賢明だ。昼食は午後二時頃、夕食は午後八時頃には落ちつくだろう。また、高級店は避けたほうがよい。高級店の中には準備した食材がなくなったら、入店を断るところもあるからだ。一番いいのはファーストフードの店を利用することだ。店内に椅子はなくても、テイクアウトして、広場でアトラクションなどを見ながら食べることができるので、このほうが楽しい。出店しているファーストフード店には「ケンタッキー・フライド・チキン」、「ピザハット」、「味千ラーメン」、「吉野家」などがあり、中華では上海風味の「東方既白」、広東風味の「真功夫」(ジャッキーチェンの人形が目印)、台湾の「永和豆漿」などもあり、選択の幅は非常に広い。 このほか、各国のパビリオンにもレストランがあり、ここを利用する手もある。値段は目が飛び出るほど高いが、本場の味を楽しめる。ノルウェーの北大西洋産サーモン、ドイツの黒ビール、インドのカレーコーナーなど、想像しただけで心が浮き浮きしてくる。

 

人民中国インターネット版 2010年6月29日

 

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