これだけは見逃せない 最先端映像上映10館  
 

龔海瑩=文

上海万博会場では伝統的な手法の映画以外に、最先端の映像技術を駆使した作品が目白押し。3D立体映画はもちろん、3Dをベースに特殊効果、シミュレーション装置などを加え臨場感を高めた4D作品も当たり前といった状況。スクリーンも180度から360度、さらには720度というものまで登場している。最先端映像技術がつむぎ出すさまざまな真実、驚くべき視覚効果の数々はどれも見ておきたいものばかりだが、今回は特に優れた映像が見られる注目パビリオンを精選し紹介しよう。

台湾館 宝島の浪漫旅行 位置 Aエリア

台湾館の重要な展示が「720度球状スクリーン」に映し出される、約4分間の4D映画。球の中央に1度に2、30人が立てる透明な橋があり、そこで、特殊効果を伴って上下左右に映し出される玉山や阿里山、超高層ビル「台北101」など、宝島・台湾の美しくロマンチックな風景を存分に見ることができる。

石油館 もっとも驚くべき体験 位置 Dエリア

8分間の、石油調査隊員が活躍する4D映画を上映。映画『アバター』のポストプロダクト・チームの手による、驚くべき映像効果を体験できる。蛇やコウモリなども登場するなど衝撃シーンの連続だけに、館では心臓に持病のある方などは観賞に適さないとしているのでご注意を。

スペイン館 独創的な洞穴スクリーン 位置  Cエリア

最初の展示空間「起源」では、壁の両側に特性の幕が吊るされ、観客は岩の洞穴に入ったように感じる。そこに映像が投射され、海や化石、フラメンコダンサー、サン・フェルミン祭(牛追い祭り)などが次々現れる。次の「都市」空間では、スペインの都市生活の変遷をユニークな万華鏡方式の映像で紹介している。

中国航空館 「真実」のフライト 位置 Dエリア

万博史上初の航空テーマ館で体験できるのは、中国航空事業の発展と、都市・人類の未来の姿を紹介する映画。観客は3Dメガネをかけ、音声から水、霧までの特殊効果に身をゆだね、未来の大型豪華旅客機で、3分40秒の「真実」の旅に出発する。

スイス3都市 360度の「ウォータースクリーン」 位置 Eエリア

バーゼル、ジュネーブ、チューリヒが協力し水資源管理をハイライトとする展示を行っており、八分ほどの映像で三都市の景観を的確に伝えてくれる。360度、高さ約4メートルの特殊なウォータースクリーン構造で、水の景色の中に身を置いたような感覚になる。

ニュージーランド館 巨大な「神話劇場」 位置 Bエリア

映画『指輪物語』の特殊効果チームを起用し、長さ百数10メートルのマルチメディア回廊にマオリ族の神話を再現する。観客は大地を支える森林の神の腕の間から入り、『ニュージーランドの家族の1日』を見て、その風土・人情などを知る。館全体が一つの巨大な劇場のようだ。

オーストラリア館 想像力に満ちた「動く油絵」 位置 Bエリア

館内の「発見」エリアには定員1000人の環形劇場があり、オーストラリア文化を紹介する15分間の映画を上映する。7台の高性能プロジェクターを使い、絶えず移動する6つのスクリーンに「動く油絵」を展開する。観客は目と耳から想像力に満ちたオーストラリアの姿を受け入れる。

世界気象館 迫真の「気象ムービー」 位置 Bエリア

「人々の平安と福祉のために」がテーマの世界気象館最大の呼び物が、雫(しずく)が雲、霧、台風、雷電、虹などに変わる過程を紹介する4D映画。これを見た後は、仮想のガイド・「雲ベビー」藍藍(ランラン)と朶朶(ドゥオドゥオ)の案内のもと、「熱気球」に乗って世界気象の珍しい景色を楽しむ旅を続ける。

国家電網館 無限に変化する「マジックボックス」 位置 Dエリア

「革新が夢の光を灯す」がテーマの国家電網館では、112枚のLEDディスプレーが作る720度の映像空間「マジックボックス」が展示の中心。これは「6面映像、浮遊体験」の浮遊式舞台で、上下・前後・左右に展開される未来の電気ネットワークと自然、社会の調和と共生の旅を体験できる。

都市プラネット館 「地球を見下ろし」「星空を仰ぎ見る」 位置 Bエリア

客席から見下ろす高さ10メートルの球冠に、10数台のプロジェクターによって地球の物語が映し出される。地球の砂漠化のプロセスには息を飲むはずだ。球冠の内部に来ると、そこでは星空を仰ぎ見ることができ、地球を救う人類の努力が映像で流れ、希望を与えてくれる。

 

人民中国インターネット版 2010年7月7日

 

 
 
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