緑のふるさと 藍色の夢  
 

 

キンモクセイの香かおる この世の楽園――広西チワン族自治区

美しい広西

カルスト地形が全自治区の三分の一を占め、世界でも典型的なカルスト地形地区の一つに数えられる広西は、風光明媚な地として有名だ。「桂林山水」「大新徳天跨国瀑布」「上林大龍湖」は広西のカルスト地形を代表する「三大景観」。自治区の南部は北部湾に臨む亜熱帯の海浜地域で、国家クラスの保養地としてツアー客やレジャー客に人気がある。「北海銀灘」は世界でも有数の美しい砂浜がどこまでも続き、「(サンズイへん+圍)洲島」はこの世の仙境とたたえられ、「東興金灘」は海浜レジャーが人々を引き付け、「京族三島」は独特の民族風情が訪れる人の心を和ませる。広西の風土は長い歴史の中で優れた多くの文化を育んできた。秦の始皇帝の命で造られた世界最古の運河「霊渠」、銘茶の産地としても名高い景勝地「桂平西山」、明の万暦年間に建てられた「真武閣」、トン(侗)族の木造建築の粋を集めた「程陽風雨橋」などなど、自治区内にはきら星のように名所旧跡が分布している。「花山崖壁」「大石囲天坑群」「友誼関」を結ぶルートは国境地帯ツアーとして、近年、訪れる観光客が多い。

風情あふれる広西

広西にはチワン族をはじめ多くの少数民族が居住し、漢族とともに民族色豊かなさまざまな伝統行事を伝えてきた。チワン族の「三月三歌節」、漢族の「炮龍節」、ヤオ族の「達怒節」「盤王節」、ミャオ(苗)族の「跳坡節」、トン族の「花炮節」、モーラオ(仫佬)族の「依飯節」、マオナン(毛南)族の「分龍節」、ジン(京)族の「哈節」などなど、各民族のお祭りが年間にわたって繰り広げられる。

一九九三年から毎年、区都の南寧市では国際民謡芸術祭が開かれ、歌で思いを伝え、歌で友をつくる世界的な催事が行われている。民謡は広西の各民族と全中国の兄弟民族、さらには全世界の諸民族をつなぐ虹の橋の役割を果たすようになった。南寧は、「世界中の民謡が集うあこがれの地」とたたえられている。

自治区内のさまざまな民族が集う「坡会」での歌の駆け合い

住みよい広西

緑の山、澄んだ水。青い海、晴れ渡った空。美しい自然は、いまや広西の一大ブランドとして地域発展のための最大の競争力となっている。広西は町も村も、海浜も島も緑の木々に覆われ、住みよい環境保全の地域として数々の栄誉を授与されてきた。南寧市は「中国の緑色都市」の美名で世界中に知られ、国連の人間居住環境改善最優秀モデル賞(ドバイ賞)や人間居住計画環境特別栄誉賞(国連ハビタット賞)を授与されている。「山水天下に甲たり」の名句で知られる桂林市は中国人間居住環境モデルケース都市として表彰されるなど多くの栄誉に輝く有名な観光地だ。広西の各民族は広西を中国の生態文明モデル地域にするため心を一つにして奮闘している。

躍進する広西

二〇〇四年、南寧市で中国‐ASEAN博覧会を毎年開くことが決まってからこれまでに六回、博覧会が盛大に開催されてきたが、中国とASEAN加盟諸国との経済・貿易関係の発展に重要な役割を果たしてきた。広西の北部湾経済開発区の対外開放・共同開発は、今日、国家の発展戦略の中に組み込まれ、国家は『広西の経済と社会の発展をいっそう促進することに関する国務院の若干の意見』(発展のためのガイドライン)を公布した。このガイドラインにしたがって、中国‐ASEAN自由貿易エリアが設立され、西江(広西を横断して広州で北江・東江と合流して珠江になる大河)を華南の「黄金水道」にする一大プロジェクトが全面的に実施されるなど、いま、広西は有史以来の大発展の時代を迎えている。いくつもの大きなチャンスが重なり、国内外から熱い視線が向けられ、経済のグローバル化と地域経済の一体化が進むという条件の下、国際的な経済協力と競争の新しい局面の中で、広西が今日ほど優位な地位を占めたことはなかった。広西は「国際的な地域経済における高次元の協力」と「中国の沿海経済の発展における新しい高まりの中心」という壮大な目標に向かって力強く前進している。

 

 

人民中国インターネット版 2010年8月10日

 

 

 

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