ASEANプラス8国防相会議、まもなく開催

 

「戦略的協力:当地域の平和、安定、発展のために」をテーマにした第1回ASEAN国防相拡大会合(ASEANプラス8国防相会議)が12日、ベトナムのハノイで開かれ、ASEAN加盟10ヶ国及びオーストラリア、中国、インド、日本、ニュージーランド、ロシア、韓国とアメリカの国防相らが会議に出席します。

伝えられるところによりますと、中国の梁光烈国防相は会議に出席し、アメリカのゲーツ国防長官と会談を行うことになっています。

今年1月、オバマ政府は64億ドルにのぼる台湾への武器売却計画を可決しました。これを受けて、中国はアメリカ軍側との相互訪問を中止しました。さらに、韓国の哨戒艦「天安」沈没事件発生後、アメリカと韓国は、黄海海域で合同軍事演習を行い、中米軍事関係の緊張化を増していました。しかし、世界の主要大国として、中国とアメリカの争いは長く続ければ、双方にとって不利で、特に、軍事交流の中断は、双方の軍事面での相互信頼だけではなく、地域の安全にとっても不安定な要素が増えてしまうという結果になります。今回の会合での中米国防相会談後、ゲーツ国防長官は来年の1月にまた中国を訪問することを計画しています。中米軍事交流の正常化は、地域の平和と安定を守る上できわめて重要です。

このほか、今回の国防相会議で、南中国海問題が討議されるかどうかも注目されています。会議の主催国ベトナムがこのほど明らかにしたところによりますと、今回の会議は、ASEAN加盟国の団結と統一、及び当地域の平和、安定と国防協力の拡大を確保する決心を確認するということです。会議はまた、重要な政治的・歴史的意義を持ち、最高レベルの国防安全協力体制の発足を表しています。

会議開催前に発表された議事日程によりますと、会議はASEANの発展に関する報告の聴取や、ベトナム国防相による基調演説を行うほか、共同宣言など関連文書を採択します。

ベトナム国防省の関係者によりますと、今回の会議は具体的な問題を討議することはなく、政治的な決心、特に未来を打開するための協力内容が話し合われるということです。アナリストは、南中国海問題は会議の正式な議題に組み入れられなくても、一部の人がこういった問題を持ちだすに違いありません。南中国海問題は中国とASEANの問題ではなく、10プラス8枠組の問題でもないことから、このような場で討議されるのは妥当ではない、ということは中国の立場です。

ASEANプラス8国防相会議という枠組内で、中国や、アメリカ、日本、インド、韓国などの軍事代表団はベトナムへの公式訪問を行うことになっています。このほか、各代表団はまた二者会談を行います。

 

「中国国際放送局日本語部」より  2010年10月11日

 

 

 
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