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広州アジアパラリンピック:マレーシア柔道ナショナルチームのコーチとしてJICAシニア海外ボランティア 小山繁さんが参加

 

JICAはマレーシアにおいて障害者の自立、社会参加促進に関わる支援を積極的に行っており、多くの青年海外協力隊とシニア海外ボランティアが同分野で様々な活動をしています。その中の一人、シニア海外ボランティアの小山繁さんが、12月12日から19日にかけて中国の広州で開催されるアジアパラリンピック競技大会(柔道)に、マレーシアのナショナルコーチとして参加することになりました。小山さんは現在マレーシアの首都クアラルンプールにあるNGOマレーシア盲人協会において、視覚障害を持つ人々や子供達を対象に柔道を指導しています。今回、中国広州で開催されるアジアパラリンピック大会の柔道種目には、小山さんの教え子である盲人柔道選手は100キロ超級と66キロ以下級に一人ずつがエントリーしています。

小山さんは現在63歳。大学卒業後は長年商社に勤務され、鉄鋼の貿易に携わってきました。アメリカ、インド、台湾、UAEに駐在や長期出張の経験を持つ国際経験豊かな方です。柔道は学生時代にやっていましたが、大学卒業後に疎遠となり、その後35年間のブランクを経て、アテネオリンピックでの日本選手の活躍に刺激され57歳にして再開しました。再開後は東京の丸の内柔道クラブや大学で若者や一般社会人とともに稽古を続け、現在の段位は4段です。61歳の時には千代田区の柔道大会(一般の部)で3位という成績も残しました。

退職後は、ボランティアとして社会貢献に従事することを希望し、日本文化の一つである柔道の普及にも携わりたい、との思いからJICAのシニア海外ボランティアに応募しました。当時所属していた柔道研究会が海外の障害者への柔道の指導に協力していたこともあり、障害を持つ人たちに柔道を通して役に立ちたいという思いも重なり、盲人柔道の指導者を必要としていたマレーシア盲人協会で2009年9月から活動をしています。

マレーシア盲人協会では、今回のアジアパラリンピックに向けての代表選手の強化が小山さんの活動の中心ですが、その他にも盲人柔道初心者クラスの指導、障害を持つ子どもたちの柔道教室も行っています。また、盲人柔道の振興・普及には健常者による支援が不可欠であることから、健常者の柔道クラブとも関係を構築し、健常者を招いて指導方法への協力も行っています。最近ではご自身の後任とすべく、盲人柔道の指導者の育成を始めました。小山さんは今後も同協会において、国際大会で通用する選手の育成・強化、盲人柔道指導者の育成を目指して活動を続けます。

 

国際協力機構(JICA)中華人民共和国事務所 より 2010年12月21日

 

 

 
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