
陶器は人類の生活の中で最も長く使われ続けている日用品だ。青島胶州黒陶(こうしゅうこくとう)は悠久の歴史を有するもので、三里河で出土した獣形陶鬹(き/古代の液体を注ぐための土器)は4000年前のもので、中国でも貴重な文物だ。また、卵殻黒陶の高柄杯(こうへいはい)は、1974年に国家レベルの文物保護単位である三里河文化遺跡で出土し、現在は中国歴史博物館に収蔵されている。これは、当時の高官や身分の高い人が酒を注いだ高級酒器だ。こうした陶器は、4000年前に胶州に住んでいた人たちがすでに輝かしい文化を持ち、世界一流の工芸品を作り出していたことを示している。
今年75歳の葉付文さんは、胶州大窑村でも今や数少ない黒陶製作技術を持つ職人だ。およそ600年余り前、葉養忠という人が陶器に適した土を発見し、大窑村で陶器の製造を始めた。最初は生計を立てるため一家で小さな窯を作り、簡単な陶器を焼いて商っていたが、後に次第に村中の人がこの仕事をするようになった。小さなものは生活用具から、大きなものは建築用の陶製品まで発展していった。大窑村の陶器は軽くて薄く、精巧で丈夫だという特長を持ち、軽くたたいてみると高い金属音がする。大窑村の生活用陶器は、食べ物の煮炊きに使うと本来の味を損なうことがなくたいへん人気がある。右の写真は胶州黒陶だ。(青報)
人民中国インターネット版 2011年3月28日
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