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一人の党員の物語──運転手、葛福傑さん

 

遼寧省の撫順市では、9番のバスにのる乗客は、みな運転手の葛福傑さんのことを知っている。

バスの修理に精通した葛さんは、1994年にバスの運転手となった。職場の肩書きはバスの運転手なのだが、そのほか、ボランティアの修理工をしており、それはすでに12年になる。毎朝、夜が明ける前から起床し、朝一番のバスが出る前に職場に到着している。そして、十数台の職場のバスを自らすべて点検し、ようやく安心する。彼の細やかな手入れのおかげで、車輌の故障は少なく、利用率は大きく上昇し、同僚たちはみな、感謝している。

バスの運転手は、平凡で単調な仕事でもある。けれど葛さんは、自らの意欲と気遣いで、乗客に尽くす喜びを得ている。葛さんは、シニアの乗客へサービスにも工夫を凝らず。バス亭に待つ老人を見かけると、ゆっくりとバスを進め、乗車口が老人の目の前になるように停車する。また、自ら老人の行き先をたずね、前もって準備をしてもらう。また、老人に対し、こまめに注意する。「ゆっくりと、慌てないでください。座られてから発車しますから!」こうした言葉により老人たちは慌てないで済む。

あるとき、70歳過ぎの老人が乗車してすぐ、めまいを起こし、目を閉じてあえぎだしたことがあった。葛さんは、即座に退職して家にいる妻に電話をし、永安橋バス停で老人を迎え、病院にいくように言った。老人が下車すると、妻はすでにバス停で待っていた。老人はその手をとり、感動のあまり泣いた。「あの人は、私が見たなかでもっとも良い、もっとも親切な運転手だよ」

運転のほか、葛さんは業務外の様々なこともしている。9番のバスのルートは、道に凹凸があり、しかも下水道がない。冬は凍結し、夏は水がたまる。葛さんは、退社後の時間を利用して、淡々と氷を除き、穴を埋める。運転中、同僚のバスの故障を見かければ、まず同僚に自分のバスを運転させて先に行かせ、自らは車体の下にもぐりこんで修理する。新しい運転手が派遣されてくると、業務外の時間を利用して新人の最終バスの運転に付き添い、新人が新しいルートと道路の状況の理解するのを手助けする。

「共産党員は、なにをするにせよ、その仕事を愛さなければならない。もっとも平凡な仕事でも、それが光り輝くように」。これが葛さんの共産党員に対する考えであり、人としての道となっている。

 

人民中国インターネット版 2011年5月

 

 

 
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