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ひざまずいて教鞭を執る農村教師の陸永康さん

 

今年63歳の陸永康さんは、貴州省黔南プイ族ミャオ族自治州の三都シュイ族自治県羊福民族学校の教師だ。彼は生まれて9カ月の時に小児麻痺を患い、ひざから下の筋肉が萎縮し、ひざまずいて歩くことしかできなくなった。家は貧しく、障害を持ったが、知識に対する欲求は強く、骨身を惜しまず自学し、当時村には少なかった「文化人」となった。1968年の末、陸さんの暮らす孔栄村では小学校を建設したが、生活条件が厳しいことから教師の待遇は低く、ほどなく教師全員が去ってしまった。その時、子どもたちから教育の権利を奪ってはならないと、陸さんは敢然と教鞭を執ることを決意、「民弁教師」(代課教師とも呼ばれる代用教員)となり、1人で学校を維持したのだった。

彼はまず、就学を断念した子どもたちを復学させるため、古いバスケットボールのボードや木材、車輪を組み合わせ重さ4キロの「くつ」を自作、両膝の前にくくりつけて、復学を勧める行脚に出た。その、ひざまずいて進む姿に農民たちは深く感動し、二学期になると児童は50名に、3年後にはなんと150名に増えたのだった。

43年来、陸さんは毎日ひざまずいて教壇に立ち、家庭訪問のため山道をひざまずいて村落をめぐった。これまでどれだけの「くつ」を履きつぶしたか、彼自身ですらおぼえていない。

故郷の貧しい姿を変えるため、陸永康は毎年毎年たくさんの知識青年を育ててきた。そのなかには、豊かになった者、熟練工・名手になった者がおり、大学に進学した者もいる。またある者は党や国家の幹部となり、それぞれが自分のポジションで重要な役割を果たしている。

陸さんは、ひざまずいて仕事をする人間だが、我々立っている者を感嘆させる人物だ。

 

人民中国インターネット版 2011年5月15日

 

 

 
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