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中日間を結ぶ中国人の県庁職員

東京支局=文・写真

静岡県企画広報部地域外交課の劉芳主任
「日本にいる中国人はみんな中国と日本の親善大使です。努力すれば心は必ず通じます」。静岡県企画広報部地域外交課の劉芳主任はこう言う。

中国出身の劉さんは、両親が北京語言大学で中日国交回復後初めて派遣された日本人留学生に中国語を教えていた。このため、彼女は子どものころから日本人とよく交流し、「いつか日本に行ってみたいな」と思っていた。

1996年、吉林大学を卒業した劉さんは静岡にやってきた。静岡市の日本語学校に一年間通った後、静岡県立大学大学院に入学。人との交流が好きな劉さんは勉強のかたわら中国語講師や検察庁、裁判所などの司法通訳の仕事をした。「人と接する仕事を通じて、さまざまな人のさまざまな人生を知り、自分の人生にとっても大きな財産になりました」と劉さんは言う。

2008年、劉さんは静岡県庁に就職した。そこで任されたのは中国との交流をサポートする仕事だった。

庁内の各部局から中国との交流に関わる要請や問題が劉さん所属の地域外交課に殺到した。劉さんは他の職員と協力しながら、交流の窓口となったり、問題解決のアドバイスをしたりして、中国人スタッフとして大いに活躍した。

2010年、静岡県は上海万博出展や「3776友好訪中事業」など、さまざまな交流イベントを実施した。劉さんは上海万博静岡ウィークの開催や静岡のテレビ局などのメディアが上海、杭州で取材する際にも協力、積極的な役割を果たした。県内では地元のテレビやラジオにも出演し、上海市や浙江省の良さをアピールした。

「中国と日本の関係をより密接なものにしたい」という、劉さんにとって、県庁での仕事はとてもやり甲斐のあるものだ。生まれ育った環境や文化の違いを乗り越えて、仕事を円滑に運ぶにはどうしたらよいのか。劉さんはこう考えている。

「国同士の交流は、結局に人のつながりから始まります。まず自分から仲良くなるために努力すべきでしょう。県庁内では、自分が中国人の代表であり、中国側にとっては自分が日本との交流の窓口です。それを自覚しながら頑張っていきたいと思います」

 

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