習近平主席の外交デビューに世界が注目 メディアと民衆が称賛

 

中国の習近平国家主席は初の外遊先としてロシアとアフリカ大陸を選択した。外遊中、世界のメディアと各国民衆から習主席に寄せられた称賛は枚挙にいとまがない。

■台頭の道は友人に溢れている

ロシアの厳しい寒さも、中露両国の真摯な友情を妨げることはできない。日本の産経新聞によると、習主席は演説で「中露両国はいつまでも良き隣人、良き友人、良きパートナーであり続ける」と述べた。AFP通信は、習主席はロシアを初の外遊先に選んだことについて、両国関係の特殊な重要性を示すものと表明した。

こうした重要性は習主席のロシアでの日程にもはっきりと現れている。米クリスチャン・サイエンス・モニターは「48時間足らずのロシア滞在に、習主席は約20件の予定を入れた。中国側が重視していることは明らかだ」と指摘した。ボイス・オブ・アメリカは「大統領に返り咲いて以降、外国からの客人は通常モスクワ郊外の官邸にプーチン大統領を訪ねている。だが今回習主席との会談と歓迎式典は全てクレムリン宮殿で行われた。プーチン大統領が習主席を尊重していることをはっきりと示すものだ」と指摘した。

寒いロシアから酷暑のタンザニアへ、「中露の抱擁」から「中国とアフリカの親しさ」へ。世界のメディアも習主席をアフリカ大陸まで追った。

中国とアフリカには悠久の「兄弟の情」がある。日本の毎日新聞はアフリカとロシアを共に最初の外遊先に選んだことから、習主席がアフリカを重視していることは明らかだと報じた。

米誌タイムは中国とアフリカの間には深い源、緊密な関係、相互信頼があるとして、習主席のアフリカ訪問を「就任にあたり古くからの友人を訪ねた」と形容した。

アフリカに対する中国の貢献は世界に認められてきている。英エコノミストは「一度は猜疑心から損なわれたアフリカにおける中国のイメージに変化が生じつつある。中国人は雇用を創出し、技術を移転し、地元経済に資金を注ぎこんでいると考えるアフリカ人が増えている。かつてアジアの巨人を最も恐れた小国において、こうした変化は特に顕著だ」と指摘した。CNNは「中国が過去10年間にガーナで建設したインフラは、英国が100年間に建設したよりも多い」と指摘した。

■世界の夢を輝かせるBRICSサミット

中国の習近平国家主席が南アフリカでBRICSサミットも出席したことも、世界のメディアの注目の的となった。

BBCは「今回の会議のテーマは『BRICSとアフリカ:発展、一体化、工業化に尽力するパートナーシップ』だ。BRICSが国際社会で一体どれほどの働きができるのかが、ことのほか注目される。世界経済の秩序には本質的な変化が起きつつあり、この変革の中心にいるのがBRICSだ」と報じた。

各国メディアはBRICS開発銀行の創設に関する議論に最も焦点を当てている。ロイター通信は「世界の主要新興国のリーダーがBRICSサミットで、新興国のインフラ事業に資金を提供する開発銀行の創設について話し合った」と報じた。世界銀行もBRICS開発銀行に歓迎の意を表明。AFP通信によると世界銀行は声明で「BRICS開発銀行設立の提案を歓迎する。貧困削減や途上国の共同繁栄構築の面で新しい開発銀行との緊密な協力に尽力する」と表明した。

中国はBRICSの重要なメンバーであり、習主席がダーバンで表明した中国の姿勢にメディアは関心の重点を置いた。BBCは「中国のリーダーはダーバンサミットの契機を十分に活用し、インドやブラジルのリーダーとの交流や連携を強化して、団結・協力・ウィンウィンという積極的なメッセージを国際社会に向けて発した」と報じた。習主席の今回の訪問を観察すると、そのルートと内容が示すものは、中国の国際的な視野と度量だ。

習主席の初の外遊を形容するに最もふさわしい言葉は何だろうか。米紙ニューヨーク・タイムズのウェブサイトによる答は「世界の夢」だ。「習主席就任後初の外遊の対象とルートから、中国が国際関係の民主化促進に真摯に尽力し、国際秩序と国際システムをより公正で合理的なものにすることに真摯に尽力していることが見えてくる」

■全世界にきらめく「美しいパワー」

習主席の外遊に同行した中国のファーストレディー、彭麗媛夫人の初登場も世界のメディアで主役級の扱いとなった。「中国の新しいファーストレディーの魅力攻勢」「政治スターの誕生:中国のファーストレディー、彭麗媛夫人」といった目立つ見出しが西側主流メディアのトップを飾った。

「微笑みを浮かべ、シンプルで上品な黒いコートに身を包み、ブランド名の見えない優雅なバッグを提げた中国のファーストレディー、彭麗媛夫人に世界が注目した」。NBCは彭夫人の初登場をこう描写した。米紙ウォールストリート・ジャーナルは「彭夫人がモスクワの空港で飛行機から出てきた時、中国のSNSはクレイジーになった」と報じた。

外遊に同行する彭夫人の写真は独紙ディ・ヴェルトの一面トップも飾った。「彭夫人は今回、中国の『多くの母親からの挨拶』を携えてモスクワの寄宿学校の孤児を見舞っただけでなく、続く南アフリカ訪問では自ら講演も行った。こうした活動は習主席の今回の訪問に彩りを添えた」。

彭夫人の颯爽たる登場について米紙ワシントン・ポストは「国際的に有名なファーストレディーは、これまでの中国の粗雑な国際的イメージを変える助けとなりうる。これは世界の注目を勝ち取るために中国が行ってきた努力の成功を象徴するものでもある」と報じた。

シンガポール紙・聯合早報の見方もこれと呼応するものだ。「中国は非政治経済分野で中国を代表するイメージのシンボルを必要としている。宇宙飛行船神舟でも空母でも、経済成長の数字でもなく、総合的素養を体現し、人々の心に深く染みこむ美しいパワーだ」。

そして現在、われわれはこうした美しいパワーを手にした。独紙ディ・ヴェルトは「魅力的な彭夫人はプーチン大統領から花束を受け取った時、中国最良のソフトパワーとなった」と報じた。

 

「人民網日本語版」2013年3月31日

 

 

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