ことごとく良き思い出

 

安淑渠=文 

今年は『人民中国』創刊60周年にあたりますが、実は、60年前に私は日本語版『人民中国』創刊の準備にあたるため北京に配転されてきたのでした。あっという間に60年が過ぎてしまい、まことに感無量です。準備の段階から創刊40周年を迎えて退職するまで、『人民中国』でまるまる41年間働きつづけたのです。 

過ぎ去りし歳月を振り返ってみますと、『人民中国』での仕事が私を日本語で国家のために尽くせるようになるまでに育てあげたのでした。私は編集長の康大川さん、車慕奇さんの助手として、『人民中国』が毎号順調に出版されるよう自らの職責を果たすことができました。 

私は中国共産党と『人民中国』に対する感謝の気持ちでいっぱいです。私の能力には限りがありましたが、精いっぱい尽力したつもりですし、これが私のせめてもの自らへの慰めになっています。『人民中国』という大家庭の責任者、専門家、同僚たちの教えと力添えがなければ、このすべては想像しがたいものなのです。過去の悲喜こもごもはことごとく良き思い出と化しています。 

私たちの世代は対外報道の持ち場をすでに離れていますが、後続の世代は私たちに比べて高い位置からのスタートを切り、活気に満ちています。若い世代は私たちの始めた事業を引き続き盛んなものとしていくでしょうし、また、60年前本誌の発刊の言葉の中で郭沫若氏が述べられた次のことを実践に移してゆくに違いないでしょう。「極東の平和と世界の平和を守るため、中日両国の人民がいっそう幸せになれるようにするため、私たちはわが国の真の姿を出来るだけ多く報道し、同時に日本の人民がより深くわが国の真相を知るよう、願うものです」

 

人民中国インターネット版

 

 

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