さまざまな政策・資金援助

 

文=高原 写真=馮進

近年、農村部で王さんのような農業経営者が続々と生まれ、農業の大規模化、技術化、商品化が進んでいる。そのため二〇一三年一月、中央一号文書により、法律に基づき、自由意志で有償といった原則を堅持しつつ、農村の土地請負経営権の秩序ある転貸を導き、請負った土地を大規模農業経営者、家庭農場、農民協同組合に転貸することを奨励・支持し、多様な形式の適度な規模の経営を発展させることが提起された。

農村各地に農業機械の安全使用の知識を普及させるため、農業部はイラストと文章で分かりやすく解説した『農業機械安全イラスト集』を作成した(写真=馮進)

これについて、農業部(部は日本の省に相当)農村経済体制・経営管理局のスポークスマンは、「家庭農場を発展させることは、農業の集約化レベルを向上させるための重要なルートです。これはまだ始まったばかりで、家庭農場の育成と発展は、さらに順を追って一歩一歩進めなければなりません。農業部は家庭農場の育成・発展のための基本原則と実現ルートの研究に着手し、家庭農場に関する統計を集める予定です。条件の整った地域が率先して家庭農場の登録制度を確立し、専用の財政、税収、用地、金融、保険などのサポート政策を制定することを奨励しています」と、語る。

二〇一三年三月、農業部はより現実的な発展計画を制定するため、初めて家庭農場の発展現状についての統計調査を行った。二〇一三年六月の調査結果によると、二〇一二年末の段階で、中国の三十の省・自治区・直轄市(チベット除く)において、条件に適合する家庭農場は八十七万七千カ所あり、耕地面積は一億七千六百万ムーに達し、全国の請負耕地面積の一三・四%を占めた。家庭農場の平均労働者数は六・○一人で、そのうち家族が四・三三人、長期雇用労働者が一・六八人だった。これらの家庭農場はほとんどが栽培・畜産業を主とし、しかも生産・経営規模は極めて大きく、平均で二〇〇・二ムーに達し、全国の請負農家平均耕地面積である七・五ムーの二十七倍近くとなっていた。

上海市松江区泖港鎮のどの村にも農民学校があり、専門家が農民に科学的農業知識を講義し、各種の栽培技術に関する相談を受けている(写真=馮進)

家庭農場の発展をさらに推し進めるため、現在、上海市の松江区、湖北省の武漢、吉林省の延辺、浙江省の寧波、安徽省の郎渓などで家庭農場を普及させるための試みが行われており、各地の状況に応じて、さまざまな政策・資金援助を提供している。中でも、家庭農場の発展を援助する各種の資金は合わせて六億三千五百万元に達し、江蘇省と貴州省の投入金は一億元を超えている。

 

人民中国インターネット版 2013年10月

 

 
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