上海自由貿易区 輸入車のコスト削減に期待

上海自由貿易試験区が9月29日に正式に設立されると、上海汽車国際商貿有限公司(以下、上汽商貿)と上海浦東保時捷(ポルシェ)自動車販売サービス公司(以下、ポルシェ)が、初の営業許可証を取得した企業となり、自由貿易国に初入居する自動車メーカーとなった。

自由貿易区の既存の政策を受け、中国自動車メーカーの入居はその海外戦略を促し、企業の海外進出を加速する。同時に海外ブランドの入居もまた、貿易・物流・保管などのコスト削減、また自動車長期レンタル事業の発展にとっても有利である。上海汽車やポルシェのほかに、ジャガー・ランドローバー、ロールスロイス、BMWなどのグローバル自動車メーカーも、自由貿易区への入居の意向を示しているという。

中国自動車メーカーの海外進出を加速

上海汽車集団股フェン有限公司(以下、上汽集団)は現在の戦略に基づき、上汽商貿が同グループの国際貿易事業の資金・貿易・物流・保管などのコストを、20%以上削減すると予想している。計画によると、上汽商貿はまず自由貿易区内に10万㎡の自動車部品調達センターを建設し、年間50万台分の調達能力を形成する。上汽商貿は将来的に、同グループの「国際貿易プラットフォーム」、「非製造類の海外マーケティング・投資プラットフォーム」に発展し、英国・タイ・その他の海外市場に部品の輸出入事業、国際融資・決算・投資などの付加価値サービスを提供する。

同グループの海外市場開発計画に基づき、伝統的な部品輸出入事業の自然な成長が合わさり、自由貿易区の将来の事業規模が急速に拡大する。その規模は5年内に200億元、2030年までに1000億元以上に達する見通しだ。

輸入車のコストを大幅削減か

上海自由貿易区の設立は、自動車メーカーの海外進出にとって有利であり、同時にまた自動車輸入企業の一部コストの削減にとっても有利である。初の入居企業リストには、上汽集団のほかにポルシェも含まれた。

自動車輸入企業は自由貿易区への入居、自由貿易区内の倉庫保管により、そのコストをさらに削減できると分析されている。自動車メーカーは自社の市場変化状況に応じ、車もしくは部品の通関をタイムリーに手配できる。

業界関係者は、「貨物が自由貿易区を離れなければ納税の必要はない。これは自動車メーカーに高い自由度を与える。自動車輸入企業の調整の幅が広がり、コストを大幅削減できる」と指摘した。

上汽集団やポルシェの入居のほかに、フォルクスワーゲン、アウディ、BMW、ロールスロイス、ジャガー・ランドローバーなどのグローバル自動車メーカーも上海自由貿易区に入居し、自由貿易区内に販売店と展示場を設立する意向を示している。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年10月12日

 

 

 
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