「中日の未来のために私たちが出来ること」

忘れられないボランティア

趙淑晶(五環国際労務合作公司)

 

 

2012年8月20日、私は永久に忘れることができない日です。それは私の人生で最も有意義、感銘の日です。これによって私の人生観が変わりました。すべての物事がその日から変わりました。

半年前、今年の8月に一緒に包頭の恩格貝へ行って植樹することを日本人の「三島緑のかい」NPOの会長である小島さんと約束しました。大連市開発区加美外国語学校の代表として、この活動に参加しました。私は毎日その日が来るのを楽しみにしていました。私と娘は8月18日に大連を出発して北京に着き、20日に小島さんをふくめて「三島緑の会」の会員さんたち、11名と合流しました。あの時はお天気がよくなかったので、飛行機が遅れ、夜10時頃出発して11時半頃包頭に着きました。空港には包頭旅行会社のガイドさんが迎えに来てくれました。もう夜遅かったので、急いで手続きを済ませてからホテルで休みました。本式の活動は21日からスタートでした。

翌日、私たちは大型バスに乗り美しい恩格貝に向かいました。途中、これまでに見たことのない緑の大草原を見ることができました。この気持ち、この素晴らしさに酔いしれました。大草原の美しさはよく皆から聞いていましたが、自分の目で見たことがありませんでした。あるとすれば、テレビや映画の中の風景ですが、今、現実にこの青々とした大草原を目の前にし、私の心は既に一羽の愉快な小鳥のようにバスの外へ飛び出ていました。

恩格貝に近づくと,一面の緑は荒涼とした砂漠に変わっていきます。ああ、私たちの木を植える場所はここにあるのでしょうか。砂漠と言えば、人々に恐怖や災難をもたらします。毎年春になると,黄砂が強風によって上空に巻き上げられ、国内の広い範囲に飛散し、しかも太平洋を渡り日本などの国々にまで被害を及ぼしています。このため国家、更には全世界に呼び掛けて黄砂対策を始めています。バスの移動につれ、本物の砂漠が見えてきました。テレビで見たのと同様に、連綿とした砂丘の起伏を見ることができ、風による痕跡もはっきり残っていました。砂漠は怖いけど、この素晴らしい自然美。ああ砂漠、私は来ました。今日はやっとあなたに真正面から向き合えました.最も美しくて、最も不思議で、空あんなに藍青で、手で触れるようで,天際に近づいてきたという感じがします。

砂漠に入ると,周りに人が住む家はなく、建物はわずかです。あれは多分樹木の保護者たちの宿舎だと思います。バスの中で説明を聞いて分りました。ここの砂漠は22年前,遠山正瑛さんという日本人が大学教授を退職した後に来て、黄砂の調査と研究を始め、彼の努力で黄砂を制御できるようになったのです。その後、遠山先生の意志を継承した大勢のボランティアが、この地に来て植樹をしています。ボランティアの皆さんは、色々な地方や国々からこの遠い砂漠に来ています。しかも政府などからの補助金はなく、全く自費で。

今回私は三島緑の会の皆さんと一緒に来ましたが、この三島緑の会はすでに8年間継続していて、今回が9回目だそうです。私は中国の国民の一人として、とても恥ずかしいことですが、今日初めてここに来ました。この景色を見て,微力を尽くし、協力したいと思いました。

砂漠に到着し、バスから降りて植樹の準備をします。彼らの動きは素早く腕利きで、道具の準備など熟練の動作を見て感動しました。特に私たちのグループに86歳の老人がおり、彼はみんなと同じように道具を持ち、仕度を整えて出発を待っているのです。

砂丘を一つ越えて私たちの作業地に着きました・ここは既に緑に覆われはじめ、8年間でこの砂丘は、緑の大地に変わりつつあります。また、全ての小樹に創始者のネームプレートがか掛けてありました。砂漠に一つ一つ穴を掘り、水晶のような汗をかきながら苗に水をやり、土寄せします。早く大きくなれと祈りながら。これらの作業の様子を見て、私は又更に感動しました。日本人の仕事に取り組む真面目さ,執着の精神が勉強になります。そして樹木の間でお互い仲良く助け合っている姿に心を打たれました。

私達は 恩格貝に2日間滞在し,苗は全部で350本を植えました。作業を終えて現場を離れるとき、自分の労働成果を見て、非常に嬉しく安心しました。夕食後、突然誰かが「砂漠で夜空をみよう」と言い出し、10時頃バスに乗って砂漠に行きました。みんな砂丘の上で仰向けになり、美しい星空を見ました。星はとても近くに感じ、この美しい夜空の下でお互いに話したい、世界の平和を願いました。

恩格貝を離れる時、私は大きく手を振って「苗ちゃん、来年チャンスがあれば又来ます、あなたはすくすくと成長し、万民の生活安定の為に自分の力を尽くしてください。」

8月23日の夜、私達は飛行機に乗って瀋陽に到着、ここで一日観光しました。瀋陽の故宮、博物館などを見学しました.飲茶も味わいました。瀋陽は古い街のため、古い建物、文物や古跡がまだ残っていました。

8月25日の午後、私達は電車に乗って美しい海辺の都市、大連に戻ってきました。夕方に到着したので観光はなく、テレビ局のインタビュウーを終え、日本からのお客様である三島緑の会の皆さんを歓待しました。

三島緑の会の皆さん、一人の中国国民として、あなた方に感謝します。中国の砂防への巨大な貢献に対して感謝、素敵な大自然の景色を見られて感謝、私や私の娘に明るい未来と希望を頂き感謝。私達はこの感謝を言葉に表現することができません。本当にありがとうございました。

 

 

 

 
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