上海自由貿易区の仲裁規則が発表、来月より施行

 

「中国(上海)自由貿易試験区仲裁規則」(以下、同規則)が上海で8日発表され、今年5月1日より施行される。同規則は中国初の自由貿易区仲裁規則で、上海自由貿易区の制度面の革新が、新たな進展を実現したことを意味する。京華時報が伝えた。

同規則は計10章・85条で、世界の商業仲裁の先進的な制度を吸収し、これを改善した。例えば「臨時措置」の内容を改善し、「緊急仲裁法廷」制度を増設した。当事者が仲裁員を選ぶ「名簿制」の制限を突破し、仲裁員開放名簿制を制定した。「友好仲裁」制度を吸収し、「少額紛争手続き」を増設し、仲裁にかかる費用を削減した。

上海市常務副市長の屠光紹氏は、「同規則は、国際共通規則と結びつく基本制度を形成した」と指摘した。

上海国際経済貿易仲裁委員会副秘書長の黄文氏は、未来の自由貿易区の商業紛争が、主に次の二点に集中すると予想した。(1)伝統的な商業紛争、つまり貿易・物流・保管・仲介サービスに関する紛争。(2)産業のモデルチェンジ・アップグレードに伴う新しい分野の紛争、ファイナンス・リース、先物、金融商品など。他にも自由貿易区の特徴を持つ商業紛争、例えばオフショア貿易、オフショア金融などがある。また上海自由貿易区のサービス業開放により新設される、医療・演芸・ゲーム機の生産販売などの産業も、紛争が生じる新しい分野になる可能性がある。

 

 「人民網日本語版」2014年4月9日

 

 

 
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