友好の懸け橋として今も

 

常陸太田市の大久保太一市長(写真・呉亦為)

朱舜水の縁で、常陸太田市と朱舜水の故郷である余姚市は1980年代から友好交流を開始し、99年には友好都市関係を締結した。

最初に両市の友好交流を進めたのが元日立化成工業会長の横山亮次さんだ。常陸太田市出身の横山さんは、朱舜水の縁を通じて中国と深い交流を行いたいと考えていた。ある日、当時の中日友好協会の孫平化会長が横山さんと同じく東京工業大学で学んだことがあると知って、すぐに連絡を取り、常陸太田市の代表団による余姚訪問を提案した。同時に、横山さんと同じく常陸太田市の旧制中学から東京工業大学に進んだ韓慶愈さんにも協力を依頼した。孫・韓両氏の支持と協力があって、1993年に、常陸太田市の渡辺龍一市長を団長とする訪問団が初めて余姚を訪問した。翌年には余姚の代表団が常陸太田市を訪れ、その後、両市は経済や文化面で交流を重ねてきた。

現在の大久保太一市長は2008年に自ら訪問団を率いて余姚で行われた朱舜水学術シンポジウムに参加した。市長として、両市の友好交流を非常に重視している。大久保市長によれば、朱舜水がもたらした思想と実用技術は、日本に深い影響を与えており、両国、両市の友好は極めて貴重なものだという。今後、常陸太田市は相互訪問と人的交流に引き続き力を入れていく考えで、特により多くの中国の友人が常陸太田市を訪れ、朱舜水の足跡に触れることを歓迎すると話している。

 

人民中国インターネット版 2014年6月

 
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