革新という「金の鍵」を活用し、経済のグレードアップを実現すべき

 

李克強総理は9月10日の夏季ダボスフォーラム開幕式で、「中国は今年の残り4カ月間にマクロ調整の方針および手段の改善と革新を続け、区間型調整を基礎とした上で特定先を照準した政策緩和を強化し、構造的改革・調整を進める。『壮士断腕』(毒が全身に回らないよう腕を切り落とす)、背水の陣の決意を抱き、全局面に影響を及ぼす重点改革を促進し、長期を見据え目前の問題を解消することに取り組む」と述べた。

李総理は、「残り4カ月は行政のスリム化と権力の移譲、サービス業の発展の支持を続け、投資の弱点を補う。また財政および金融の増量・余剰資金を活用し、実体経済、新興産業、新業態への支持を拡大し、三農(農業・農村・農民)、零細企業、サービス業により多くの利益を与える」と述べた。

李総理は、「経済発展方式のモデルチェンジを加速し、革新という『金の鍵』を活用し、体制および科学技術の革新を推進することで、中国経済の中高速成長を維持し、中高水準に向かい、中国経済のグレードアップ版を実現すべきである」と強調した。

李総理は、「960万平方キロメートルの土地で『大衆創業』、『草の根創業』のニューウェーブを起こす。勤勉かつ賢明な中国人の天賦の才が十分に発揮され、中国経済の持続的発展のエンジンがモデルチェンジ・グレードアップされる」と述べた。

李総理は、「政府は今後、行政のスリム化と権力の委譲を続ける。整った『権力リスト』を出し、『法で権力が認められていないことを行わない』を徹底する。また『ネガティブリスト』を出し、企業がしてはならないこと、してよいことを明確にし、『法で禁じられていなければ何を行っても良い』を徹底する」と発言した。

今年1-8月の個人事業主は2013年末より1848万人増加し、全国都市部新規雇用者数(970万人)に貢献する重要な力となった。

国家発展改革委員会社会発展研究所副所長の李爽氏は、「過去の雇用増は、労働力密集型産業が中心で、特に製造業に支えられていた。経済成長率の低下により、製造業は好調を維持できなくなっている。特にOEM企業の受注が減少し、業績が悪化している。現在はサービス業の発展に伴い、経済成長率と新規雇用者数の関連性が大きく低下している」と分析した。

元国家発展改革委員会中小企業司司長、中華民営企業連合会執行理事長の王遠枝氏は、「1億人以上の創業を実現し、創業・革新の大きな波を起こせば、新たな技術が創出され、中国経済の発展を力強くけん引するだろう。中国と先進国の差のうち、特にサービス業の差が大きい。最大の差は、生産性サービス業、例えば設計やコンサルティングなどに見られる。これは多くのコア技術の差によるものだ。中国は技術サービスプラットフォームを形成し、中小企業にサービスを提供するべきだ。中小企業は問題が生じた場合、このプラットフォームから直接支援を受けることが可能にするべきだ」と提案した。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年9月12日

 

 
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