記者会見から2015年「両会」の焦点を見る

 

中国人民政治協商会議(全国政協)第12期全国委員会第3回会議と第12期全国人民代表大会(全人代)第3回会議は3月2日午後と3月4日午前、それぞれ初の記者会見を開いた。全国政協の呂新華報道官と全人代の傅瑩報道官はそれぞれ内外の記者の質問に答えた。

中国の政治体制において全人代は最高の国家権力機関であり、全国政協は中国共産党指導下の多党協力と政治協議の重要な機構だ。二つの組織はそれぞれ異なる職能を持っているため、記者の質問も異なる点に重点が置かれている。しかし、毎年注目度の比較的高い話題がいくつかあるため、二つの記者会見で同時に記者に質問される。これらの話題にも今期の「両会」のホットな議題が反映されている。二つの記者会見で共に注目されたポイントを通じ、今期の「両会」の焦点となる問題を総括してみよう。

問題1 大気汚染対策

呂新華:大気汚染対策について、冬季五輪立候補申請委員会主席の王安順北京市長は冬季五輪の立候補申請と準備によって、地域の対策プロセスを加速できると考えている。(冬季五輪が開催される)2022年までにまだ7年ある。北京市空気清浄化アクションプランの推進を加速すれば、2030年までに青い空と白い雲を実現するという当初の目標は繰り上げ達成できる。

 傅瑩:全人代常務委員会は4回の審議を経て、新しい環境保護法を可決した。同法は「歴史上最も厳しい環境保護法」だといわれ、「歯のある(表面だけではなく、実質的に厳しいという意味)」環境保護法であり、汚染には「ゼロ容認」であり、しかも処罰も非常に厳しい。

問題2 中国の「1帯1路」という提案

呂新華:まず「1帯1路」は異なる民族や信仰、文化背景を持つ国家の共同発展を追求し、共に相談・建設・享受することを強調しているが、マーシャルプランは特定の時代背景と政治的な意図、大量の条件があった。「1帯1路」は南南協力の新モデルであり、単純にマーシャルプランと比べるのは妥当ではない。

傅瑩:中国は強国になった後、世界や周辺地域にどう影響を与えるのかといつも世界に問われている。「1帯1路」という構想、重要な提案は、中国が自らの発展の優位性を生かし、周辺で新たな協力の枠組みを構築する試みだと私は考えている。

 

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