中国の外交、受動的な姿勢から積極的な取り組みへ |
中国外交部の王毅外相は3月8日、両会(人民代表大会、政治協商会議)の記者会見に出席し、中国の外交政策と対外関係に関する質問に答え、国内外のメディアから注目された。新指導部の発足以来、中国の外交は積極的な姿勢を示している。 中国の外交はトップダウン設計を重視する。習近平国家主席は「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)の共同建設を呼びかけ、2014年の中央外事工作会議で、これを中国の外交戦略の内容の一つとした。王外相は記者会見で、2015年の中国の外交のキーワードは、「一つの重点、二本の主線」だと述べた。一帯一路はその重点であり、深い影響を及ぼそうとしている。 中国の外交は、議事日程の計画を把握している。中国の国力と国際的な影響力の拡大に伴い、中国の外交は「受動的」なやり方にこだわらず、開拓と革新、積極的な努力に転向する。中国は中米の新型大国関係の構築を提案し、米国から反応を得た。王外相は記者会見で、新型大国関係の中身について説明し、「衝突と対抗を避ける」という限界ライン、「相互尊重」を堅持するという基礎を明確にすることで、「協力とウィンウィン」というページを捲ることができると述べた。「協力とウィンウィンを中核とする新型国際関係」の理念も、中国の世界に対する重要な貢献だ。これを一本槍の古い手段の代わりとし、勝者がすべてを手にするという古い思想を捨てることは、世界各国の平和と発展を促す。 中国の外交は国際的な貢献を成し遂げた。中国の外交の位置付けは、「中国の特色ある大国の外交」だ。大国の外交の特徴の一つは、公共財の提供、国際的な責任の負担だ。中国は朝鮮やイラクの核問題、南スーダン、シリアなどの地域問題の処理において、公正を貫き、安定的な力を発揮している。気候変動、伝染病対策、国連の発展の推進といった国際事業において、建設的な役割を演じている。王外相は「脈拍を把握し、総合的に対策を講じ、表面的・根本的な問題を同時に是正する」という3大原則を導き出し、これを「中国の特色ある問題解決の道」とした。 中国の外交の豊作は、開拓を基礎とする。中国は自国と世界の関係を構築し、世界の発展の方向に影響を及ぼそうとしている。(筆者:中国国際問題研究院国際戦略研究所副所長)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年3月10日
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