パリ協定、中国のエネルギー革命の序曲に

 

パリ北部のル・ ブルジェ会場で12月12日、フランス外相、第21回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)議長のファビウス氏が木槌を振り下ろし、パリ気候協定が締結された。

パリ会議は12日に歴史的な「パリ協定」を採択した。195カ国の代表者が協定に署名し、世界の世論が歓呼の声を上げた。これは重要な象徴的意義を持ち、大きな実質的意義を持つ。人類が初めて同じ事業に取り組み、かつすべての国が未来の利益を多かれ少なかれ犠牲にする。これによりパリ協定は時代を画する性質を持つ。

中国はこれまで、2030年頃に炭素排出をピークにするという約束をしており、パリ会議の最終段階において一部の主要国と共に譲歩した。中国はパリ協定締結の積極的な推進者であり、我々はそのことに誇りを思っている。

中国は世界の人口の5分の1を占め、国土面積は世界3位だ。中国は長い海岸線を持ち、地球温暖化への歯止めは中華民族の利益と関連している。中国の発展は世界で最も苦しい取り組みの一つであることから、炭素排出のピーク値の設定、5年に1度の検査は、中国に対して大きなプレッシャーを形成する。

中国の発展は当然ながら、2030年に急に止めることはできない。それまでにエネルギー構造の改善を加速し、非化石エネルギーの使用を拡大し、グリーン経済の関連技術を開発しなければならない。中国は炭素排出を削減すると同時に、十数億の人口を現代化に向かわせる成功の道を歩む必要がある。

中国の未来の発電量は少なくとも現在の2倍以上になる。自動車保有台数は恐らく、現在の数倍になる。これは中国人全体が現代生活を送るための基礎だ。中国南方の家庭では暖房やエアコンが全面的に普及し、外出する中国人が数倍に増え、すべての都市の夜がさらに明るくなる。これらはいずれも、遮ることができないだろう。炭素排出削減は、これらの必然的に生じる流れと対立するわけにはいかない。

どうするべきか?まず発電は石炭・石油の燃焼だけに依存できない。私たちが好むと好まざるとに関わらず、原発は拡大しなければならない。開発できる水力発電は、徐々に開発しなければならない。他にも風力エネルギー、太陽エネルギーも塵も積もれば山となるで、一部地域で「主力軍」になる必要がある。中国の未来の発電拡大は、世界でも最も重大な任務であることから、我々は「天下に先んじ」商業発電技術の革新に取り組む勇気を持たなければならない。中国は将来的に、人々の低炭素・無炭素エネルギーの問題を解決する、世界技術研究開発センターになる必要がある。さもなければ、中国は「小康」もしくは「中等発展」の水準で足を止めなければならない。

そのためパリ協定は中国のエネルギー構造および技術の発展を促す。幸いにして、中国はすでにある程度の位置に立っている。すでに蓄積した力に未来の努力を加えれば、我々は現在迎えている課題に完全に対処する能力を持つ。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年12月14日

 

 
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