習近平総書記「供給側構造改革達成の必要性を強調」

 

習近平中共中央総書記(国家主席、中央軍事委員会主席)は8日、第12期全人代第4回会議湖南省代表団の審議に参加した際「創造的に取り組み、供給側構造改革の推進に力を入れ、民生保障・改善の強化に力を入れ、農業の近代化推進に力を入れ、食糧安全保障政策を研究し、整備する必要がある」と指摘した。人民日報が伝えた。

「供給側構造改革の推進は厳しい戦いだ」。習総書記は「この戦いに勝利するには、『加法』と『減法』をしっかりと把握する必要がある。つまり要素投入を増加し、経済規模の拡大を促進し、無効およびローエンドの供給を減らし、有効およびミドルレンジとハイエンドの供給を拡大し、全要素の生産率を高める必要がある」と指摘した。

習総書記の発言を受けて、代表委員らは熱心な議論を繰り広げた。湖南省耒陽竜形村村長の伍冬蘭代表は「総書記が農業の供給側改革を推進する必要性を説いたことに、われわれ村民は特に感銘を受けた。昔農民は生活が苦しく、金銭的余裕がなかった。今や『インターネットプラス』の流れに乗り、みなが利益を得ている」と述べた。

「農業の供給側構造改革は革新と改革を一層重視するべきだ。科学技術革新によってより優良な品種を生産し、農業のコストを引き下げ、効率を高めることができる」。両会期間、全国政協常務委員で中央農村政策指導チーム副チーム長兼弁公室長の陳錫文氏は国内外の記者の質問に答えた際、農業の供給側構造改革の進め方についての見解を述べた。

供給側構造改革は今年の両会の焦点となる話題であり、第13次五カ年計画期の発展の戦略的重点でもある。習総書記が繰り返し強調しているように「中国が強くなるには、農業が強くなければならない」のであり、農業の供給側構造改革の推進は土台的な改革課題だ。

近年、中国農民の収入は安定して増加し続けている。2015年の農民1人当たり可処分所得は11422元に達し、昨年同期の都市部住民所得の増加幅を0.7ポイント上回った。また、給与所得の絶対額が家庭経営収入を初めて上回った。

だが経済成長が鈍化する中、農民の所得増加にも新たな問題が生じている。1つは食糧価格の低迷で、国は食糧の政策的買い上げ価格を高め続けることが困難だ。また、農村からの出稼ぎ労働者の増加幅が著しく下がっている。2015年の全国出稼ぎ労働者数は前年比0.4%上昇し、21世紀に入って最も低い伸び幅となった。

学者は次のような比較を示す。ヘチマ1つは3~4元でしか売れないが、健康志向の靴の中敷きの原料にすれば10元で得ることができる。実際、穀物や食用油であれ、野菜や卵や牛乳であれ、あるいはその他の経済作物であれ、加工すればより高い付加価値を生むことができる。中国農業発展の現状に基づき、中共中央は農業構造を調整して農産物供給の有効性を高め、農業資源の市場における配置を強化し、農業生産の質と効率を高め、農業発展の苦境を打開する方針を明確に打ち出した。

湖南省代表団の審議に参加した際、習総書記は食糧安全保障確保の重要性も特に強調した。習総書記は「13億人余りの人口を擁する中国のような大国では、食糧安全保障の確保は常に国家経済と国民生活の最優先事項だ。食糧安全保障政策を研究・整備し、生産能力の構築を根本とする必要がある。基本農地を始め耕地をしっかりと保護し、耕地の水利、農業機械などの整備への支援を強化し、農業の物質・技術・装備水準を高め、農業の基礎をしっかりと固める必要がある」と表明した。(編集NA)

 

「人民網日本語版」2016年3月10日

 

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