大人気の海鮮夜排擋

 

夜遅くまで賑わう沈家門夜排擋(写真・柯軍)

 

毎夜暗くなると、沈家門漁港の浜道は人々の声で沸きかえり、数十家が軒をつらねて店開きして、漁船の灯りと重なり合って美しく輝き、十里の漁港の明るく美しい風景をかもし出している。これが非常に有名な沈家門の海鮮夜排擋で、内外の多くの食客を引き寄せ、食客が名を聞きつけてシーフードの宴を味わいに来ている。

沈家門の夜排擋に入るとオレンジ色の外壁を持つY字型のアルミ構造の建物が一列に並ぶ、その全長は1000㍍近くにもなって壮観だ。ここの店に店名はなく数字の番号だけで区別する。1から67まで、最も多いときで5000人の食事を提供するという。全ての店は統一して内装、デザインされていて、どの店で食べても巨大な地面までのガラス越しに漁船の灯火がキラキラと輝いて反射する大海を眺めることができる。

一番人気の店に入ると、入り口の棚にはいろいろな魚、貝、蟹が並び、食客が選べるようになっていて、上方には海鮮の時価がデジタル表示される。夜排擋に厨房はなく、全ての食材は店先の調理場で料理される。各店の料理長は忙しく立ち回り、一つ一つの美味しい料理を作る。34号のオーナーの楊岳さん(52)は、ここ夜排擋での経営は12年になり、道端の屋台から今日のように統一化、現代的管理になったのを見てきた。彼の熱心な勧めでテーブルいっぱいのシーフードを注文した。

夜排擋の店内に並ぶ海鮮。舟山の海鮮に複雑な調理は不要。簡単な加工で食材本来のおいしさが現れる

 

舟山に来たら太刀魚の注文はマスト。北方の揚げや醤油煮とちがって、ここの太刀魚は洗って、切って皿に盛りあっさり蒸す、調味料は塩くらいだ。真っ白な太刀魚がテーブルに上がれば皆、我慢できない。箸をのばして口いっぱいの幸せを味わう。身が柔らかく新鮮で、特に太ったおなかと皮に脂が乗っていて、食べた後も美味しい余韻が口の中に広まる。龍頭魚は豆腐魚ともいわれ、ご当地グルメの一つだ。この魚に太い骨は一本だけで、その他の骨は細く柔らかい、食感は豆腐のようで、口に入れればすぐ溶けてしまう。沈家門の夜排擋にご飯はなく、ビーフンが人気の主食だ。表面のカラッと黄金色に揚げた部分は、口に入れるとサクサクで、カリッとした食感だ。波止場によせる波の音、テーブルいっぱいのシーフード、窓の外の海の眺め、味蕾も満足で、快適と心地よさが倍増だ。

 

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