「南海問題」に新たな成果

 

10月18日、ロドリゴ・ドゥテルテ新フィリピン大統領が北京に降り立ち、中国訪問を行った。今回の中国とフィリピンの首脳会談は国際社会の幅広い注目を集めた。というのは、「南海仲裁結果」が公表されてから危機に陥っていた「南海紛争」に転機が現れたからだ。

ドゥテルテ大統領は訪中期間に、習近平主席と突っ込んだ意思疎通を行った。習主席は「われわれは友好的な対話と協議を堅持している。一切の問題に関して率直・誠実に意見交換することができ、意見の食い違いをしっかりコントロールし、協力することを話し合い、すぐに意見が一致できないものは一時的に棚上げすることができる。両国の一般民衆がより多くの実際的な利益を得られるように双方は手を携えて共同発展することを堅持しなければならない」と述べた。ドゥテルテ大統領はこれに応じて「フィリピンと中国の悠久の友好は揺るぐことはない。中国の巨大な発展の成果は世界を敬服させるものだ。目下、フィリピンと中国の発展戦略は高度に合致しており、双方の協力は大きな発展の余地を有する。フィリピンは両国関係の積極的な発展、中国との協力強化に力を尽くしており、これは両国人民に幸福をもたらすものだ」と述べた。

10月20日、人民大会堂東門外広場でドゥテルテ・フィリピン大統領の歓迎式典が行われ、その後人民大会堂で首脳会談が開催された(新華社)

10月21日、中国-フィリピン両国は共同声明を発表したが、その中で双方は重ねて「平和的方法で領土と管轄権の紛争を解決する」と述べた。このほか、両国は、経済・貿易、投資、生産能力、農業、報道、品質検査、観光、麻薬撲滅、金融、海上警備、インフラ整備などの分野で13の二国間協力文書に調印した。ドゥテルテ大統領は、今回の会談は歴史的なものであり、両国関係を全面的に改善・発展させ、今回の訪問は必ず両国人民に幸福をもたらすと強調した。

3年の長きにわたった「南海紛争」は、中国とフィリピン両国首脳の意見交換の中で理性的な処理を得た。これはドゥテルテ・フィリピン大統領が自主外交を堅持した成果であり、中国が一貫して提唱してきた「平和的、対話的方法で国際問題を解決する」ことの実践でもある。同時に、国際社会に「南海問題」の当事国である中国とフィリピンが二国間外交を通じて適切に解決する能力を完全に有していることを知らしめた。

これについて、フィリピンの著名なシンクタンク、フィリピン外交関係委員会主席のホセ・ロムロ主席は「今回の訪問はわれわれに、フィリピンと中国の伝統的友好が古くから長く続いていること、両国の友好協力こそが正しい選択であることを自覚させた」と評価している。

 

 

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