マドリードでパンダ芸術展が開催

 

 あいさつを行う駐スペイン中国大使館の呂凡大使

 

2017年1月12日、スペインの首都マドリードにある動物園のパンダ館が特別な日を迎えた。各メディア記者がここに賑やかに集まり、彼らが向けたレンズの先には、生まれて半年のパンダの赤ちゃん「チウリーナ」がいた。駐スペイン中国大使館の呂凡大使とマドリード州のクリスティナ・シフエンテス知事も、パンダの「チウリーナ」の正式な命名式ならびに動物園のパンダ展開幕式に出席した。

 あいさつを行うマドリード州のクリスティナ・シフエンテス知事

 

 2016年8月30日、スペインにいるパンダの「フワズイバ」がメスのパンダを産み落とし、一般公募により、「チウリーナ」と名付けられた。これは、マドリード動物園で生まれた五頭目のパンダの赤ちゃんで、同時に初めてのメスのパンダの赤ちゃんでもある。駐スペイン中国大使館の呂凡大使は命名式で、まず、すべての動物園のパンダの世話をした飼育員に敬意を表し、「チウリーナ」の誕生は、苦労してパンダの世話や研究をし続けたすべての人の努力によるもので、すべての人のパンダに対する愛と保護の結晶だと語った。呂大使はマドリードのパンダがこれからも健康に、幸せに、立派に成長し、スペインの人々、特に子どもたちに、より多くの笑い声をもたらすことを願っているとスピーチした。続いて、マドリード州のシフエンテス知事は、動物園で初めてメスのパンダが生まれたことに興奮したと言い、まず、パンダを育て世話をしているすべての飼育員の努力の結果にお祝いの言葉を述べ、彼らがこの絶滅の危機に瀕した動物に新たな希望をもたらしたことを感謝し、マドリードのパンダ家族にさらにメンバーが1頭増えたと誇らしげに宣言した。彼女は同時に未来に対する期待を述べ、さらにわれわれの居住・生存環境をより適切に保護し、絶滅の危機にある動物を保護することを願っているとし、「中国とスペインは手を携えて動物の生存のために努力する」と強調した。

あいさつを行う成都市林業園林局の張燕副局長 

 

 スペインにおけるパンダの歴史は30年にも及ぶ。早くも1978年に、前国王フアン・カルロス1世が中国を初めて訪問した際、中国政府から一つがいのパンダ「チャンチャン」と「シャオシャオ」がプレゼントされ、このパンダ2頭は同年末に正式にマドリッド動物園に入った。1982年、「シャオシャオ」が人工授精によりオスとメスの赤ちゃんを産み落としたが、オスの赤ちゃんだけが生き残り、「チューリン」と名付けられた。「チューリン」は当時のヨーロッパにおいて、飼育され、人工授精により生まれた初めてのパンダとなり、その価値は当時2億ペセタと言われ、ギネス記録ともなった。「チューリン」はスペインの人々に愛され、スペインのスター歌手が彼のために曲を作っただけでなく、彼の11歳の誕生日には、マドリッドの1万人にものぼる子どもたちと保護者が動物園にやって来て、誕生日を祝った。「チューリン」が亡くなった後、スペインの人々はとても悲しみ、このため、マドリード動物園はパンダ館に「チューリン」の像をつくり、その記念とした。2007年、「ビンシン」と「フワズイバ」という一つがいのパンダがまたマドリードにやって来て、ふたたびスターとなり、当時のソフィア王妃の「接見」を受けたほどであった。「フワズイバ」は双子の「アーバオ」と「ダーダ」、「シンバオ」と「チウリーナ」を続けて産み落とした。「アーバオ」と「ダーダ」は3年前中国に帰ったため、現在マドリッド動物園には計4頭のパンダがいる。

 中国・スペイン双方がとても意義のあるパンダの記念品を贈り合う

 

 あと10日ほどで中国は新年を迎える。マドリードでも鶏年の旧正月を祝うイベントが行われる予定で、「成都文化ウィーク」(1月12~19日)が、これら一連のイベントの重要な前奏となる。パンダの赤ちゃんの「洗礼」イベント以外にも、マドリード動物園ではさらに成都パンダ展が開かれ、パンダ館の周囲には多くの美しくデザインされたパンダの像が置かれ、どの像も鮮やかな色が塗られていて、見る者を楽しませてくれる。また、パンダ館の中ではさらに中国・スペイン両国の「パンダ外交」の歴史の写真展示が行われる予定だ。1月13・14日、動物園では2回のパンダ講座が開かれ、パンダの飼育専門家がパンダの世話の日常作業や成都パンダ保護基地について、訪問客に紹介する。

 

 

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