加速する1億人が居住するバラック密集地改造プロジェクト

内蒙古(内モンゴル)自治区興安盟阿爾山市の10月の気温はすでに零下十数℃にまで達しており、この冷え切った空気はバラック密集地で生活する人々の暮らしに深刻な影響を与えている。しかし李堂玉さん(50)の一家は今年、もうこうした天気の到来を心配する必要がなくなった。人民日報が伝えた。

これまで李さん一家4人は土レンガ造りの古く、天井の低い、採光もあまりよくない狭い家に暮らしていた。現在、バラック密集地改造プロジェクトに基づき、李さん一家は新しい家に引っ越し、花を植えたり、魚を飼ったりすることもできるようになった。

李さんは、「家は広くて明るく、コミュニティも緑にあふれている。道路もきれいできちんとしていて、運動器具もそろっており、とても快適だ」と話す。

習近平総書記は十九大報告の中で、「住宅は住むためのものであり、投機の対象ではないという不動産に対する位置づけを堅持し、供給主体・ルートの多様化、リース方式・買上方式の並行を旨とする住宅保障制度の確立を急ぎ、人民全員が住む家がある状態にする」としている。

バラック密集地の改造は中国が「人民全員が住む家がある状態にする」上で重要な施策の一つ。ここ数年、中国政府はバラック密集地に対する改造を強化しており、約1億人が住む町や村などのバラック密集地に対し、改造を推進し続けている。

2014年から現在までに、阿爾山市は、現有住宅や期房(完成前の分譲住宅)、市場のストック住宅の買い上げという3種類を移転先として利用し、不動産市場のストックを全面的に活用することで、バラック密集地の移転業務を進めている。これまでに延べ36億元(約5億5千万ドル)が投じられ、すでに1857世帯が移転を完了させている。(編集TG)

「人民網日本語版」2017年10月21日

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