『VISTA看天下』 体育教育の改革

2020-12-22 13:57:51

 

10月16日に行われた中国教育部(日本の文部科学省に当たる)の記者会見において、体育衛生・芸術教育司の王登峰司長は、「高校入学試験における体育の割合を国語・数学・英語と同レベルにまで引き上げる」と発表した(中国は地方ごとに高校入学試験の採点方法が異なる。上海市を例とすると、国語・数学・英語は150点満点だが、体育はわずか30点満点にすぎない)。中国青少年の体力の低下は長期的な問題となっている。早くも2014年には、ある全国人民代表大会(全人代)代表が関連データを引用し、中国青少年の体力が連続25年低下していることを示している。今年の「両会」でも、中国の33%の青少年が近視や肥満などさまざまなレベルの健康リスクを抱えていると指摘した代表がいた。隣国日本と比べると、中国の青少年はより背が高く、体重もある。しかし、心肺機能や柔軟性、敏捷性、協調性などの面で、日本の青少年に大きく劣っている。入試における体育の重要性を高めることを提唱した一人である北京師範大学体育・スポーツ学院の毛振明教授は、「試験を利用して運動を強要することは良い方法とは言えないが、青少年の体のためには、この政策を堅持しなければならない」と語った。10月28日、雲南省は高校入学試験において体育を100点満点にまで引き上げた中国初の省となった。 

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