『梯航集――日蔵漢籍中日学術対話録』

2019-05-08 18:48:28

査屏球 編著

 

近年、海外に収蔵されている漢籍が、日増しに中国学術界の注目を浴びている。また同分野の研究の重点も、本土で失われた文献の収集から、中国古典文化の広まりや、外国との文化交流の特徴に置かれるようになっている。その中でも、日本に収蔵されている漢籍の研究は非常に特徴のある分野だ。まず、近代から大規模に漢籍を収集し始めた西洋と違い、漢籍は日本において長い歴史を持ち、漢籍は日本文化を形作る重要な一部となっている。そして、往々にして新版が旧版に取って変わる中国と違い、日本は常に初版本を権威と見なして保存している。さらに、文化環境と概念の違いによって、多くの中国人が重視せずに失ってしまった文献が、日本では保存されている。同書は学術論文集として、中日両国の有名な学者たちの日本に収蔵された漢籍に関する論文26編を収録し、さまざまな角度から両国の異なる文化背景における漢籍伝来の特徴を記している。

(上海古籍出版社 201811月 118元)

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