『両京十五日』

2020-12-07 14:35:19

 

馬伯庸 著

同書は昨年日本で放送されて人気を博した中国時代劇『長安二十四時』の原著者である馬伯庸氏の最新長編歴史小説で、『明史』に記載された明の第5代皇帝・宣宗(朱瞻基、1399~1435年)の即位に関する40字にヒントを得て書かれたものだ。1425年4月、第4代皇帝・仁宗(朱高熾)は南京に地震が頻発したため、皇太子である朱瞻基を派遣して、南京を視察させた。しかし翌月、朱高熾は重病にかかり、朱瞻基にすぐ戻るようにと命じた。朱瞻基は15日間で1000㌔以上の道を行き、南京から北京に戻り、明王朝を救わねばならなくなった。こうして、度重なる陰謀と危険の中、皇太子と捕吏、女医、下っ端役人の4人が北京と杭州を結ぶ京杭大運河沿いの道を疾走することとなった。

(湖南文芸出版社 2020年7月 108元) 
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