『豈不懐帰:三和青年調査』

2020-12-07 14:36:22

 

田豊 林凱玄  

広州省深圳市龍華新区にある三和人材市場には、1990年代生まれの出稼ぎ労働者が集まる。彼らは日雇いの仕事を求め、1日働くと、3日間はゲームをして遊ぶ。食事は1食5元の麺料理のみで、1泊15元の簡易宿泊所に泊まるまたは野宿で過ごしている。興味を持っているのはゲームだけで、彼らは「三和青年」と呼ばれ、ふざけて「三和大神」と呼ぶ人すらいる。主流社会には受け入れがたい価値観を持ち行動しているため、「三和青年」はしばしば中国の都市化の過程で現れたマイナス面の典型と見なされる。著者は半年を費やし、「三和青年」と共に暮らして、20万字余りの調査研究ノートを作成し、彼らの人生の軌跡や現状などを如実に記録した。これを通じて、「三和」式下層社会の出現理由を探り、中国社会のモデルチェンジ期に現れた発展における問題を分析している。

(海豚出版社 2020年8月 58元) 
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