中日韓青年がオンライン交流会――手を携えコロナとの闘いを提言――

2020-06-23 15:40:38

新型コロナの感染が世界中に広がる中、中国、日本、韓国の民間レベルでの助け合いと真心による交流の数々は、東アジア諸国の人々の深い友情を示し、感染病対策における新たな協力の可能性を提供している。

北京市人民対外友好協会と東京都日中友好協会、韓国釜山国際交流財団の共同主催による「中韓青年交流会――共にコロナに立ち向かうために――」 のオンライン交流会が、6月18日、北京で開催された。

 

オンライン交流会の画面

中国人民対外友好協会の東アジア部副主任で、中日友好協会の程海波副秘書長は北京から参加した。程氏はあいさつの中で、「三国の若者たちは自由に語り合い、学び合い、結束し助け合う青年らしい力を社会全体に届けてほしい」と期待した。

 

程海波

釜山国際交流財団のチョン・ジョンピル事務総長は講演で、「ポスト・コロナ時代において、国際交流はさらに大きな意義を持つようになるだろう。三国の若者たちが積極的にアイデアを出し合い、情報を共有し、思いを交わしながら、若者による国際協力の新たな機会を見いだすことを期待しています」と述べた。

 

チョン・ジョンピル

東京都日中友好協会の伊藤洋平副理事長は、宇都宮徳一郎会長からの祝辞を代読し、人の往来が困難な「感染下の新常態」の中で、三国のオンライン交流会を開くことはとても意義深いことであり、三国ひいては世界各国の相互理解を深め、友好感情を育む良い機会になると、交流会の意義を語った。

 

伊藤洋平

会議では、三国の若者の代表が「感染状況下の国際交流」をテーマに発言・交流し、それぞれコロナとの闘いにおけるエピソードや国際協力での経験を分かち合った。

 

中国代表で、中国医学教育協会科学普及健康教育センター長で中国中医科学院西園病院眼科副主任の王志強医師は、中医(漢方)薬がコロナ治療において発揮した役割を紹介。「漢方医学は全人類共通の財産であり、全人類の健康のためにその役割を発揮すべきです。(感染症の中でも)特に軽症患者の治療においては、漢方によっての治癒が可能であり、救急患者に対しても大いに役立っています」と述べた。

 

王志強

北京市光華設計発展基金会の蒋暁婷副秘書長は、国内外の民間組織によるコロナ対策の共同公益プラットフォーム「グリーンリボンキャンペーン」を紹介した。「グリーンリボンキャンペーンは、 国内外の多くの社会組織が医療支援物資を輸送する手伝いをし、これまでに19の国と国連ハビタット(国連人間居住計画)に感染症の緊急対策物資を寄付してきました」と語った。

 

蒋暁婷

東京都日中友好協会の青年親善大使を務める井上正順さんは、新型コロナが日本の若者たちに及ぼした影響と、自らの考えを述べた。「日本のコロナ対応策の一つは『三密』の減らすこと、つまり『密閉』『密集』『密接』となる接触を避けることです。人が集まるのを避ける新たな常態で、精神面での交流が大切になってきます。東京都の日中友好青年親善大使として、これからも中日青年の相互理解とオンラインでの交流活動に尽したいと思います」と意気込みを語った。

 

井上正順

日本の大学生代表の山田彰子さんは、感染下で国際交流・相互扶助ボランティアとして活動していることについて紹介した。「12歳の時に上海で開かれた『日中韓児童絵画展」に参加したことをきっかけに、三国の交流に興味を持つようになり、現在は日本のNGO組織『べルポ会』の学生ボランティアとして活動しています。感染拡大の中、べルポ会は中国の感染防止のために募金を呼び掛けたり、応援の動画を製作したりしました。日本が困難な時は、中国の友人から5000枚の支援のマスクを受け取りました。お互い手を携え感染症と闘っていけば、きっと明るい明日が待っているでしょう」と熱心に語った。

 

山田彰子(左)

韓国の若者の代表リ・スンジュンさんは、「世界保健機関(WHO)は、この秋にコロナ感染の第2波が来る可能性があると予想しています。私は、人類が持っているコロナに対する最も有効な武器は、経験の共有だと思います。各国が協力を惜しまず交流と提携を深めていければ、きっとコロナに打ち勝つことができると信じています」と述べた。

 

リ・スンジュン

釜山大学の学生代表キム・ヘソンさんは、感染状況下の国際インターンシップ交流についてのビジョンを発表した。彼女は、「コロナに直面する中、各方面が協力して、若者が国際インターンシップに参加できるオンラインのプラットフォームを設け、各国の若者に企業の担当者とオンライン面接ができる機会をもっと与え、双方が交流する機会を増やして、若者が夢をかなえられるようサポートしていくことが重要だと思います」と述べた。

 

キム・ヘソン(右)

交流会の最後、主催者側は参加した青年たちとともに「中日韓三国青年友好協力提言」を発表し、三国の若者たちに友好の継承とポスト・コロナ時代における新たな協力の道の模索を呼びかけた。

 

「中韓青年友好協力提言

一、友好事業を継承する。中日韓の友好という歴史的使命の継承と発揚を担い、友好事業に積極的に身を投じ、新しい世代における三国間の青年協力の場や舞台の開拓に努め、三国の人々が仲良く交流し心が通じ合うよう促す。

二、団結を強め共にコロナに立ち向かう。力を合わせ、人類が感染症に打ち勝つために知恵を出し合い、世界規模の感染症との闘いに力を尽くす。

三、考え方を刷新し、交流を強化する。若者の知恵と勇気により、ポスト・コロナ時代における三国の青年協力の新たな協力の道を模索し、経済・文化・科学技術・環境保護などの分野における三国の協力・発展を促進する。

 
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