今後の中国と日中関係、円卓会議で専門家が討論

2022-11-03 11:33:29

  

中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ/CMG)アジア太平洋総局が主催した「新たな道のりにおける中国と世界」円卓会議が2日、オフライン・オンラインで東京と香港で同時に開かれた。 

 

  

東京会場 

 

日本からは、「村山談話を継承し発展させる会」の藤田高景理事長、ジャーナリストの八牧浩行氏、東アジア共同体研究所の孫崎享所長、青山学院大学の羽場久美子名誉教授など各界の識者、専門家、学者、メディア代表が出席し、中国共産党第20回全国代表大会が中国と世界の発展に及ぼす影響、新たな歴史において人類運命共同体の構築を推進する重要な意義、日中経済貿易と文化往来の推進などについて深く交流し、討論した。 

  

「村山談話を継承し発展させる会」の藤田高景理事長は、中国は人民の生活向上を最優先課題とし、貧困撲滅という重要かつ困難な任務で大きな成果を収め、絶対的貧困撲滅の目標を達成したとし、世界の貧困削減の歴史の中でも非常に重要な成果だと評価した。また、世界とアジアの平和と安定のためには日本と中国の友好関係の維持・発展が極めて重要だと指摘した。 

  

ジャーナリストの八牧浩行氏は、中国は改革開放政策により貧困を撲滅し、米国に迫る経済大国に発展したと評価し、中国に進出した日系企業の総数は3万3000社を超え、中国は日本企業にとって重要な収益源になっていると指摘。中国は人類運命共同体の理念をさらに進化させ、軍拡よりも経済を通じた世界貢献を追求するべきだとし、中国の力強い歩みを期待したいと述べた。 

  

青山学院大学の羽場久美子名誉教授は、日中国交正常化50周年にあたり、東アジアの平和・繁栄・隣国との友好を維持し、アジアから平和と繁栄のうねりを作っていくべきだと指摘し、日中両国の国民が今後100年の未来に向けて新しい時代を築いていくことを望んでいると述べた。 

  

山口大学の纐纈厚名誉教授は、中国は特色ある社会主義制度の下で人類史上前例のない発展を成し遂げたと評価した。また、中国が掲げる「一帯一路」の方針は「共同富裕」の世界化を目指す戦略でもあり、「一帯一路」による経済発展が大きな成果を得ることが出来れば、国際社会から貧困や差別が減り、戦争の危機から解放されると信じていると述べた。 

  

東アジア共同体研究所の孫崎享所長は、中国は過去10年に極めて順調な発展を遂げ、今後も経済面で量・質ともに世界一になる体制が築かれようとしていると評価した。また、欧米の主要国では格差が拡大し、社会不安を引き起こしていると指摘し、中国の「公平な機会を促進し、低所得層の所得を増やすとともに、中間層を拡大し、所得分布と富が蓄積するメカニズムを平準化する」というモデルの成功を強く望んでいるとした。 

  

日中協会の瀬野清水理事長は、中国は最初の百年奮闘目標を完成し、第二の百年目標に向かって新たな一歩を踏み出したと指摘した。今回の共産党大会の報告は、過去5年の活動と新時代とされる2012年以来の10年間の大きな変革を踏まえ、次の5年を中国が中国式現代化国家を全面的に建設する重要なスタートの時期と位置づけ、2035年と今世紀半ばまでの戦略構想を展望しているとし、中国が対話外交によって世界から親しまれ祝福される国へと大発展を遂げるよう期待していると述べた。 

  

文・写真=中央広播電視総台アジア太平洋総局 

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