善良な心で美を追求し、共に未来をつなぐ 輸入博の会場で行われた特別演奏

2022-11-11 10:07:29

 文張徳兵 撮影石渡丹爾 

 

118日、第5回中国国際輸入博覧会(以下、輸入博)の会場で、上海の公益団体「天使知音サロン」に所属する自閉症の子どもたち7人による特別演奏が行われた。白いシャツと深い色合いのスーツを身にまとった子どもたちはユニクロの展示ブースに立ち、金管五重奏やサックスのソロ演奏を参観者に披露し、音楽を通じて「善良な心で美を追求し、共に未来をつなぐ」という理念を伝えた。 

 

 

上海市曹鵬公益基金会の発起人の一人である曹鵬氏は中国の著名な指揮者、音楽教育家だ。同氏は2008年に上海市慈善基金会と共同で「天使知音サロン」を発足し、自閉症児童による楽団の結成を通じ、音楽で子どもたちの心を開くことに力を注いできた。その他、「愛の教室」活動を行い、文化を学ぶクラスを開設した。また、「愛のベーカリー」と題するカリキュラムを開き、自閉症児童が職業技能を習得できるようにし、活動に賛同する青年ボランティア数百人の一致した努力により、自閉症の子どもを持つ家庭に希望をもたらした。 

「星の子ども」と称されるこれらの自閉症の少年たちは展示ブースで自己表現に努め、聴衆に驚きと感動をもたらした。会場のある参観者は、「演奏を聞いた瞬間、涙を抑えられませんでした」と感想を述べた。 

 

 

 

これらの「星の子ども」が輸入博という国際的な大舞台に上がることができたきっかけは、2015年にまでさかのぼる。ユニクロは曹氏や上海曹鵬音楽センターと共に「星の子ども」に心温まる支援を行い、「自閉症児童店舗体験」活動を27回にわたって実施して、深い縁を持つこととなった。毎年、ユニクロは店舗内で催しを開き、自閉症児童に衣服の畳み方を教えたり、彼らの描いた絵をTシャツにプリントしたり、ボランティアたちが自閉症児童と一緒に服を購入したりといった活動を行っていた。そのような体験を通じ、子どもたちが家庭を離れて社会に進出し、世間を知り、暮らし方を学べるようにした。 

 

 

 

今回、輸入博でパフォーマンスを行うこととなったのは、ユニクロと「天使知音サロン」双方の責任者の間でたちまち意見の一致をみたからであり、自閉症児童と社会の人々の交流の懸け橋を打ち立て、子どもたちが人と触れ合う自信を持てるよう後押しするのが狙いだ。通りすがりの参観者たちは足を止め、ユニクロが設けた1000平方㍍以上の広さを誇る「LifePark 心地よい明日」と題する没入型スペースで、子どもたちの演奏に耳を傾けながら、テクノロジー・ファッション・品質・持続可能性をテーマとするユニクロの展示を楽しんだ。 

  

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