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巨大卸売り市場 義烏 新シルクロードの起点に

 

雑貨市場の魅力

 

中国経済は「改革・開放」政策に支えられ、1980年代末から1990年代初頭にかけて急速に発展した。国民の購買力も日増しに高まり、盲目的に消費する傾向が強くなった。ブランド品を追い求め、高級品を買うために高級デパートへ押しかける人も少なくなかった。これにともない、高級デパートも次々と登場した。

 

しかしだんだんと、バランスのとれた合理的な消費に向かい始めている。雑貨市場はこういった時運に応じて現れたのだ。雑貨の優位性も注目されつつある。中国雑貨の最大の集散地である義烏の繁栄は、雑貨が人々に歓迎されるようになった証拠だといえるだろう。

 

義烏の雑貨市場は国内で成功を収めただけでなく、その安さによって、海外の視線も引きつけている。2007年10月、大阪市上海事務所の今中国雄所長は義烏を訪れた際、「大阪は『商売の街』と言われているが、義烏も盛んに発展している『商売の街』であると感じた」と述べ、義烏の博覧会を日本で開催することを提案した。

 

韓国にとっても義烏は特別な場所だ。義烏に駐在する韓国商人は4000人あまりいる。韓国輸出入協会の姜次長によると、義烏の商品は韓国でもよく売れ、その種類の多さは韓国人の需要を満たすことができるという。「もっとも重要なことは、価格が安く、一般の人々でも買えるということです。人件費が高いため、韓国製の商品は義烏の数倍しますから」。義烏の商品は生活必需品であるため、消費量と需要量はどちらも非常に大きい。今後も前途は明るいと考えている。

 

イスラム教徒が集まる地

 

世界各地から商人が押し寄せ、義烏は国際的な都市となった。とくに、アラブ諸国からの商人が多い。たくさんのアラブ人がここに定住し、この街に馴染んでいる。義烏の市民は街中でアラブ人と出会うと、アラビア語で挨拶する。

 

以前、義烏にはイスラム教徒がいなかったため、モスクもなかった。そのため、イスラム商人たちは金曜日やラマダンの際、ホテルのロビーを借りて礼拝するしかなかった。

 

これに気づいた市政府は、イスラム教徒のために礼拝の場所を用意しようと、自ら費用を出して、古いシルク工場を設備の整ったモスクに改造した。さらに2006年、13000平米もある大きなモスクを建てた。宗教事務局の丁さんは、「このモスクは中国でも指折りの大きさです。中国最新のモスクとも言えるかもしれません。礼拝にやって来る人の数ははっきりとはわかりませんが、少なくとも七、8000人はいるでしょう」と話す。

 

アラブ人や海外のイスラム教徒がたくさんいるため、国内のイスラム教徒も義烏にやって来て、飲食業や通訳・翻訳業、その他のサービス業などに携わっている。丁さんによると、たくさんのアラブ人がやって来たことにより義烏の環境は変わった。政府もよりよい環境をつくろうと努力しているという。

 

義烏に住んでもう9年になるシリア人のムハンマド・ハキムさんは、モスク管理委員会のメンバーだ。以前、義烏には土葬の習慣がなく、すべて火葬だったが、今ではイスラム教徒のための共同墓地ができたと話す。

 

このほか、アラブ人をはじめとする多くの外国人の代表が現地の政治協商会議に参加し、市政について意見を提出している。義烏出入国管理所の黄家峰さんによると、ここに住むアラブ人の大半は、調和や秩序を大切にした生活を送っているという。市政府は外国商人との座談会をしょっちゅう開き、彼らの意見を聞いて問題を解決する。また、外国人の集まる団地では、彼らにも団地の治安管理に参加してもらっている。

 

国際的なマーケット

 

義烏を訪れると、この地が国際化に向かって発展している様子が見て取れる。市場には各種言語を話す外国商人がおり、学校では皮膚の色が異なる子どもたちが机を並べて勉強している。街にもアメリカ式のファストフード、日本料理、韓国料理、イスラム料理など各種レストランが立ち並び、看板には英語、日本語、韓国語、アラビア語などが書かれている。

 

世界各地からバイヤーが集まる「義烏国際商貿城」は2002年に完成した。営業面積は百万平米を超える。米国最大のショッピングセンター「モール・オブ・アメリカ 」の140万平米よりは小さいが、店舗数は十数倍だ。これらの小さな店舗の背後には、巨大な生産・供給・販売システムがあり、彼らの商売を後押ししている。

 

すでに中国最大の雑貨市場となった義烏であるが、今後の目標は「世界最大の雑貨マーケット」になること。2004年4月に開催された義烏国際商品展示即売会では、商務部の薄煕来部長(当時)が、「義烏の発展は奇跡だ。今後も奇跡を創造し続け、義烏を世界最大のマーケットにしよう」と提案した。

 

義烏は近い将来、国際的な雑貨流通・製造センターとなるだろう。義烏には限りない前途が開かれている。(賈鵬=文・写真)

 

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