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上海  万博に向けて準備進む

 

2010年の上海万国博覧会まではまだ2年近くあるが、

万博は上海を変貌させ、市民の生活を変えている。

「城市 譲生活更美好(都市――生活をさらに美しく)」

という約束を果たすべく、着々と準備を進めているのだ。



万博の「ロビー」になる盧湾区

淮海路や「新天地」など人気スポットを数多くかかえる盧湾区は、その南部の0.85平方キロが万博会場の一部となる。万博のために上海を訪れる観光客が必ず通過する場所であるので、万博の「ロビー」と言われている。そこで、より魅力的なレジャースポットにしようと、現在改修の真っ只中だ。

淮海路商店街は南京路と並ぶ、上海でもっとも有名なショッピングストリート。東側は高級商業エリアで、香港広場や上海広場などのオフィスビルが集まる。中央と西側は流行最先端のショッピングエリア。パークソン、伊勢丹、美美百貨(MaisonMode)などのデパートが林立する。

淮海路沿いだけでなく、それに交わる道路沿いの店舗の改修や整備も進んでいる。茂名南路はオーダーメード街に、成都路は流行生活街に、雁蕩路は歩行街に、馬当路はデザイン街に、それぞれ特色のあるストリートを形成しつつある。

クリエイティブ産業の発展も目覚しい。「田子坊」「8号橋」「卓維700」といったクリエイティブエリアが相次いで登場。合わせて230のアートスタジオやデザイン事務所が入居し、新しい観光スポットとなっている。

「8号橋」は1970年代に建てられた自動車のブレーキ工場を改造して設立された。設計デザインを担当したのは日本のHMA建築設計事務所。7つの建物からなるが、二階はすべて空中回廊でつながれているため、一体感がある。

「8号橋」の外観
「8号橋」は建築設計、映像、アニメ制作などクリエイティブ会社の事務所になっているだけでなく、一般の人々が自由に参観できるオープンな空間でもある。カフェや茶館、作品の展示場、ファッションショーを行うステージなどが設けられ、観光客もデザイナーたちの作品を身近に触れることができる。

「エコ建設」を推進する万博会場

黄浦江の両岸に跨る万博会場を鳥瞰すると、かつてあった工場や煙突はすでに取り除かれ、広々とした土地が出現していることがよくわかる。タワー・クレーンや杭打ち機がそこかしこにあり、「万博センター」「テーマ館」「中国館」「演芸センター」「万博軸」などといった大会終了後も残される施設がどんどん出来ている。

万博会場の敷地面積は5.28平方キロ、建築面積は200万平方メートル。中国全土でもっとも広く、都市化の要求がもっとも高い建築エリアだ。150年以上の歴史ある万博のなかで、もっとも大きな会場でもある。すでに205の国や国際組織が参加を表明しており、上海万博は歴史上最大規模の万博となる。

万博会場の建設においては、ハイテク、新素材、新エネルギーを採用し、省エネ、低汚染を実現する「エコ建設」を推進している。8万平方メートルの「演芸センター」は、冬温かく夏冷たいという川の水の特徴を生かして、黄浦江の水を引き入れて温度調整に利用する。また、空気を使って動かすゴミ回収システムや雨水回収システム、緑地の節水灌漑システムなど、さまざまなエコ・省エネ技術を導入している。12万平方メートルの「テーマ館」も、できるだけ自然光を利用し、省エネ効果の高い半導体照明を使うよう強調している。

万博会場の建設は、歴史的建築物の保護にも十分注意している。

かつての江南造船工場
万博会場内には江南造船工場がある。この工場の前身は江南機器製造総局。中国近代工業の発祥地であり、140年の歴史を誇る。しかし、同社の発展と都市環境の保護の面から、工場は丸ごと上海長興島造船基地に移されることになった。万博会場の建設に合わせるために、現在引っ越しのスピードを加速している。

引っ越した後に残される古い工場や生産現場、ドック、格納庫などは改造して利用する予定だ。たとえば、ドックは文化活動場所に、格納庫は企業展示館に、工場の本館は造船博物館に、海軍司令部跡は文化施設になる。万博会場の建設を進めるなかで、これらの歴史的建築物が破壊されるのを防ぐため、定期的な検査も行うという。

 

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