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五輪でブームとなった中国要素

 

北京首都空港で22日、米国人2人が、民族楽器演奏者と交流している様子。



ある海外メディアが「五輪期間、中国と北京は世界の中心となった」と評した。「中国青年報」が伝えた。

メディア関係者2万人以上のほか、政府要人、旅行者ら、空前の数の人々が、北京に集まった。北京市観光局が公開した情報によると、8月8日から20日までの間、北京市の五輪契約ホテル117軒では1日当たり3万2千人前後の宿泊客を受け入れた。同時期に、北京市にある主要な観光名所164カ所では、延べ480万人の入場を記録。故宮博物院、頤和園、天壇、八達嶺長城などの21カ所の主要な観光名所は、20カ国からのVIP延べ1千人近くを迎えた。

▽什刹海:北京で最も美しい場所

什刹海にある荷花市場(復元された屋台街)の前では夕方になると、様々な皮膚の色の人たちが輪になり、チェンズ(中国独特の遊び道具、蹴羽根)をあっちからこっちに蹴り上げて遊んでいる。ここでは、中国人・外国人、大人・子供を問わず、羽根蹴りを楽しんでいる。これは、23日夕方に記者が実際に目にした情景だ。

荷花市場と書かれた門をくぐり、その先へ進んでいくと、右手に美しい湖面が広がり、湖沿いに柳が垂れ下がり、ボートが静かな湖面をゆっくりと進んでいくのが見える。左手には、個性的な大小のカフェバーが並び、五輪ウェアを身につけた、あるいは、五輪IDを首にかけた外国人たちが、連日のように、この辺り一帯に集まってくる。湖面を眺める客、アンティーク風なバーで一服する客と様々だ。静かな環境を好む客は中国古典音楽に耳をすませグラスを傾け、にぎやかな雰囲気を好む客は、ロックが入り乱れる店内で仲間とグラスを掲げて乾杯する。

普段と少し違うのは、店内に置かれたテレビのほとんどが、五輪の競技中継を放送していることだ。ある店では入り口に大画面テレビが置かれ、道行く人たちが足を止めて見入っている。

北京市西城区政府報道弁公室の関係者によると、五輪開幕から1週間で、什刹海地区はすでに113カ国(地域)のメディア239社の記者5千人以上の取材を受けた。胡同(北京の古い路地)を見学する観光客、附近の五輪ホームステイ型旅館を探す旅行者、五輪の一環行事である民間芸術活動を撮影をする者と様々だ。メディアの多くがここを「北京で最も美しい場所」と呼び、最も中国らしい、風情ある場所だと称賛する。

▽加油:一番すごい中国要素

 

五輪の熱戦が繰り広げられる中、外国人が最も興味を引かれた中国要素として、2文字の言葉がある。中国語を一言も理解できない外国人記者や、初めて北京五輪競技の観戦に来た人たちは、この2文字の言葉に多大な興味を覚えたに違いない。その2文字とは「jiayou加油(「がんばれ」の意)」だ。

五輪が開幕してから今まで、外国人の耳に否応もなく入ってくる「加油!」という言葉。どの競技会場からも聞こえてくる「加油」はリズム感があり、叫び声も見事に揃っている。中国のことを何も知らなかった外国人が中国文化の虜になっていく過程で、なぜ「CHINA」ではなく「JIAYOU」なのか、その訳を知りたがっている。

英語の中にも「すごいぞ!」を表す形容詞は数十種あるが、「加油」を英語に訳すとなると、どうもそれにふさわしい語句が見当たらない。これについて、学者の張放氏は、「外国人が中国文化に対し興味を覚えたことは、中国要素の偉大な勝利といえる。英語では上手く表すことができない言葉があることを、我々は誇りに思うべきだ」と話す。

「クレイジーイングリッシュ」の創始者である李陽氏によると、「加油」の訳には非常に頭を悩ませ、外国人の友人たちと一緒に検討し、「加油!」に一番近いのは「Addoil(add+oil)」ではないかという結論に達した。これを応援時に叫べば、中国語と同じく力のこもった掛け声になり、まるで「加油!」と叫んでいるように聞こえるのだ。

 

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