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各地のチームが訓練に

 

ワールドカップ・セーリング基地でトレーニングを行う日照ウィンドサーフィン・チーム 

6月初めのある午後、日照のワールドカップ・セーリング基地では、澄み切った海面のあちこちにセールが見えた。四川省の邛海水上運動学校のヨット・チーム十数名が、セール操作の訓練をしているのだ。海上には適度な風が吹いており、みな時折セールを調整しながら、コーチの指導のもとで各種技術や動作の練習をしている。きれいに並んだヨットは、規則的にコースを変えていく。メンバーの顔にはまだあどけなさが残る。一番の年かさでも16歳、最年少は11歳だ。しかしまじめさや思いがけない事態に対処する時の果敢さは大人にもまったく引けをとらない。

日照は海面が開けて広く、海流や水温、風の強さといった条件に恵まれ、これまでにヨットのヨーロッパ級、470級、レーザーラジアル級世界選手権や、中国水上運動会(China Water Games)、中日韓国際セーリング・ゲームを始め多数のビッグレースが行われてきた。セーリング基地は自然のラグーンに改造を施したものだ。「国家水上運動訓練基地」の指定を受けており、毎年中国各地からの水上スポーツ・チームが訓練にやって来る。邛海水上運動学校の黄志剛コーチ(35)によれば、チームは冬は中国最南端の海南省で、夏はこの日照で訓練をしているそうだ。日照は気候がよく、少し暑くなると霧が発生して気温が下がるところも練習に向いているという。

14歳になる胡夢月さんは地元日照のウィンドサーフィン・チームのメンバーだ。毎日6時に起床してメンバーと一緒にジョギングをし、筋力トレーニングをする。午前中は一般科目の授業がある。チームでは専門に語学、数学、英語などの教科の先生を配置しているのだ。午後1時過ぎ、風の状態に問題がなければ、チーム全員で海上訓練を行う。海に出る前に夢月さんは忘れず専用の日焼け止めをしっかりと塗る。こうしたところは女の子だが、訓練のハードさは男の子といささかの違いもない。疲れた時にはべそもかくが、彼女はそれでも歯を食いしばって頑張る。ウィンドサーフィンの訓練は苦しいけれど楽しみに満ちている。とりわけ風の強い日に海の上を滑るように行くのは刺激的で、飛んでいるようだ、と彼女は話す。チームに入って1年足らず、まだ大きな大会に出場したことはないが、すでに二、三十歳で引退するまでウィンドサーフィンを続けることを密かに決めているという。日照では現在、水上スポーツの発展を受けて、ますます多くの青少年が、風に乗り波を蹴ってウィンドサーフィンやヨットを楽しむようになっている。

トレーニングを行う日照ウィンドサーフィン・チーム

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