People's China
現在位置: 連載24節気養生談

立冬小雪 迫る冬の足音

 

小雪

今年は、11月22日が小雪である。この時期、北方地域では気温が摂氏零度以下に下がり、雪も降り始めるが、量は少ない。明の時代の『群芳譜』という古書に「小雪気寒而将雪矣、地寒未甚而雪未大也」とある。これは「小雪」の時節は天気が寒くなり、降水も雨から雪へ変わるが、地表温度がまだ寒くないため、雪の降る回数も少なく量も多くないので、「小雪」というと言っているのである。

●小雪の節気と民俗

 小雪に入ると気温が急に下がり、天気も乾燥し始めるため、塩漬け干し肉作りのよい時節になる。このころ、一部の村人たちは春節の楽しい食卓の準備のため、ソーセージや干し肉作りを始める。  南方の一部の地域では、旧暦十月のころに「糍粑」という餅を食べる習慣がある。これは南方地域の伝統的な供えものだが、もとは牛神へのお供えだった。「十月(旧暦)の朝、どの家も糍粑を作るのに忙しい」と民間でいうのは、祭祀の準備をする様子を言っている。

●小雪の養生

 小雪の節気の前後、天気が常に陰気で暗いため、人間の気分も天気に左右され、とくに鬱病が重くなりやすい。

 中医学では、鬱病の原因は「七情」が激しすぎるためとする。七情は、喜び、怒り、憂い、思い、悲しみ、恐れ、驚きという七つの精神の状態を指す。この感情の変化は客観的な外界の事物に対する異なる反映であり、正常な精神活動に属し人体の正常な生理的現象でもあり、一般的な情況のもとでは病気を引き起こすことはない。突然または強烈もしくは長期にわたって情緒を刺激した場合にのみ、病気を引き起こすことになる。したがって、心理状態の調節に注意を払い、楽観的な気分を保ち、極度な怒りや喜びを抑え、できるだけアウトドアスポーツで体を鍛え、日光を浴び、音楽を楽しむ。バナナ、セロリやシイタケなどの季節の果物や野菜を食べる。

 

人民中国インターネット版 2010年12月

 

   <   1   2  

同コラムの最新記事
立冬小雪 迫る冬の足音
寒露霜降 秋寒いよいよ憚る
白露秋分 一夜一夜の寒さかな
立秋の取入れ 貴い処暑の雨
小暑大暑 酷暑いよいよ迫る